部活・サークル

2024年4月25日

【サークルペロリ】うどんに学び、うどんを伝える➡東大うどん部

 

 東大新聞の記者が東大のサークルの活動を体験、取材し、その魅力を伝える企画「サークルペロリ」。今回は東大生を中心とし、うどんの魅力を広めるべく活動するサークル「東大うどん部」を訪れた。(取材・平嶋紘貴)(写真は全て東大うどん部の提供)

 

 東大うどん部は、「うどんを学ぶ、うどんで学ぶ」を理念に掲げる団体だ。その名の通り、うどんに関連した活動を行っているのだが、活動内容はうどんを食べることだけにとどまらない。記者は、うどん部の中心的な活動の一つである「遠征」というイベントに参加した。

 

 遠征とは、部員が集まって東京近郊の店までうどんを食べに行くという活動だ。開催は不定期で、気になるうどん店を見つけた部員が参加者を募ることで行われる。今回の遠征の待ち合わせ場所は、東京駅地下にある「銀の鈴」と呼ばれるスポットだった。目的の店の最寄りは神田駅だが、たまに店から少し離れたところで集合し、店まで一緒に歩くことで、お腹を空かせつつ部員同士の交流を深めているという。

 

香川への遠征の様子
香川への遠征の様子

 

 目的の店まで歩きながら、うどん部員に普段の活動についての話を聞かせてもらった。遠征は少人数で昼に行われるが、夜に店の予約を取って大人数で開催することもあるという。また、一回の遠征で何軒もの店をはしごすることもあり、一回の遠征で一般的なうどんの3倍以上にもなる800グラムものうどんを食べたことがある部員もいるそうだ。

 

本郷三丁目「味噌煮込罠」へ遠征
本郷三丁目「味噌煮込罠」へ遠征

 

 うどん部の活動は遠征だけではない。コロナ禍以前には、実際に部員がうどんを打つという活動が定期的に行われていた。この活動はコロナ禍により滞ってしまったが、昨年にはうどん部の顧問の知人でもあり、うどんの修行経験もある蕎麦屋の店主から、部員がうどんの打ち方を教わるという活動が実施された。今年度は、新歓行事としてうどん打ちを開催する予定でもあるそうだ。また、コロナ禍以前には合宿も行われていたそうで、こちらもコロナ禍によって開催が途絶えてしまったものの、今年度は復活させようと考えているという。

 

入間「蕎麦カフェひまRIN 」でのうどん打ち体験
入間「蕎麦カフェひまRIN 」でのうどん打ち体験
部員が手打ちしたうどん
部員が手打ちしたうどん

 

 部員と話しながら歩いていると、あっという間に目的の店に到着した。普段のうどんの食べ方を聞くと、今回の遠征に参加した部員は皆、まずはトッピングを使わずにそのままの味を楽しむということだったので、記者も部員を真似してうどん本来の味を楽しむことにした。いざうどんを食べ始めると、部員はみな静かになり、うどんの味に集中していた。気付けば、部員皆が汁まで完飲していた。

 

 うどん部には、純粋にうどんを食べることが好きだという人から、うどん好きが高じてうどん店でアルバイトをしていた人まで多種多様な部員が在籍している。今回話を聞いた部員の中にも、ほぼ毎日うどんを食べている人がいるというから驚きだ。

 

駒場祭での出店の様子
駒場祭での出店の様子

 

 うどん部は、部の中だけではなく、外に向けた活動も行っている。五月祭で提供する予定のメニューの作り方を、実際にそのメニューが名産となっている自治体の商工会が主催するイベントで教わったり、とある自治体の青年会議所が主催するうどんに関するイベントで、小学生を対象として部員がうどんの打ち方を教えたりすることもあるという。過去には東大うどん部として、地上波放送の人気テレビ番組に出演したこともある。3年の芝本麟太郎さんは、「うどんを食べるだけではなく、うどんの魅力をいろいろな人に伝えることが目標だ」と語る。今後もこのような活動を増やしていくのだそうだ。うどんに学び、うどんを伝える。東大うどん部でうどんの魅力に浸ってみてはいかがだろうか。

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