東大は3月30日、早稲田大学と「連携・協力の推進に関する基本協定書」を締結した。従来の国立大学・私立大学の間の壁を越えて共に新しい価値を創出し、両大学の強みを生かして、日本社会の変革を一気に加速することを目指す。同日早稲田大学大隈会館で開かれた調印式には、五神真総長、宮園浩平理事・副学長、白波瀬佐和子理事・副学長が出席。早大からは田中愛治総長らが出席した。
両大学は「長年にわたり蓄積された知と人材が集積する大学こそが、社会変革を駆動する中心的な役割を担える」との考えで一致。今後は共同研究、人材養成、人材交流、研究施設・設備の相互利用の分野で連携を進めるという。
調印式で五神総長は、大量生産・大量消費によって支えられた「資本集約型社会」から、インクルーシブ(包摂的)で多様性のある「知識集約型社会」への転換が進む今こそ、大学の知に基づく価値創出が求められていることを強調。国際化と社会の対話の面で先行している早大との連携で、大きな相乗効果を得られると期待をのぞかせた。早大の田中総長は、社会実装力のある人材をさまざまなフィールドに輩出する早大が東大と連携することで、新たな知を創造し、その成果の普及に貢献していきたいとした。
この記事は2020年4月7日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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