イベント

2017年8月2日

TEDxUTokyo 2017 see・saw 究極の遊具で遊んだ人々の声

 7月16日に開催されたプレゼンテーションイベント、TEDxUTokyo。前回の記事ではその1日の様子を紹介した。今回は、イベントに参加していた人々がどのような影響を受けたのか、セッションの間のブレークや全セッション終了後のレセプションパーティーで聞いた生の声をお伝えしたい。

(取材・高橋祐貴)

 

十人十色の着目点

 

ランチブレークでの交流(写真はTEDxUTokyo提供)

 

 ランチブレークでお話を聞いた大学生の名取健太郎さん(東京医科歯科大・3年)は、運営に参加していた友人に誘われて昨年も参加し、その昨年のイベントが楽しかったので今年も参加したという。午前中のセッションで聞いた、幸せは自分で定義すべきだと語った南谷さん、リスクを恐れず挑戦し、点を増やすことが大事だと語った浅川さん両名の熱い感じに感銘を受けた、と語った。一緒に来ていた酒井翼さん(文Ⅱ・2年)は「フォントデザインについて語った小林章さんのお話も興味深かった。確かに東京の看板などに表示されている英文は読みにくいものがある、と納得しながら聞いていた」とコメント。一方、社会人の神谷貴章さんは「小林さんの話の、0から1を作るというより個性をそぎ落としていったところに個性が生まれる、というところに感銘を受けた。今日は何かあればいいな、と思って来たのだが、それこそ浅川さんの話ではないが、ドット(点)の数を増やすことができたらうれしい」と午後のセッションへの期待も込めて語った。同じ話を聞いていても、個々人で着目する点が違うようだ。

 

多様な参加者、多様な影響

 

 全てのセッション終了後のレセプションパーティーでは、このTEDxUTokyoというイベントの多様性を実感することができる多種多様な人々に話を聞くことができた。海外の大学に進学予定の河本理帆さん(米ウェズリアン大学・1年)は「点と点が結ばれて線になっていくという話は良かった。親の規定世界にとらわれることなく、好きな科目を掘り下げていって、それらがつながっていくのが楽しみ」と語る。Facebookでの宣伝を見て参加したという大山耕輔さん(高校2年)は「まだ進路が全く定まっていないため、何か進路を考える参考になればと思って参加した。身近に折り紙が得意な子がいるため、最後の折り紙を数理科学的に解析した舘さんの話はとても面白かった。ああいうふうに自分だけの構造物を作れるのは楽しいと思う」とのこと。アメリカから来た起業家の男性も同様に、舘さんの話が最も興味深かったと語った。一方、知り合いが登壇したため見に来たという社会人の土肥友香さんは、村井さんの0から日本にインターネットを導入した話が印象に残ったと話す。「障害があるからこそむしろやる気になるというのは素晴らしいと思う。今回のイベントを通じて、好奇心のままに進むことと、五感で世界を感じることを大切にしようと思った」

 

レセプションパーティーの様子(写真はTEDxUTokyo提供)

 

イベントの立役者は

 

 最後に話を聞いたのは、今回のイベントの立役者である、総合司会と実行委員会代表の2人。メインのステージホストとして総合司会を務めた篠原梨菜さん(法・3年)は、全ての仕事を終えて「他のステージホストもスピーカーの方々も、大変刺激的で視野が広がるようなお話ばかりだったので、司会を務めることができて良かった」と語った。

 

司会を務める篠原さん(写真はTEDxUTokyo提供)

 

 TEDxUTokyo実行委員会代表の奥部諒さん(学際情報学府・修士1年)は「TEDxUTokyoが始まってから今年で5年という節目の年を迎えた。全国でTEDxイベントが数多く開催されている昨今においても、このTEDxUTokyoというイベントにこんなにたくさんの参加者、スタッフ、パートナー企業が付いてくれたというのは、このイベントへの注目度の高さを示していると思う。これからもこの活動を継続していければ」とコメントした。

 

 多種多様な人々がさまざまなアイデアに触れ、いろいろなことを考える。TEDxUTokyoはまさしく多様性の現出と言っても良いイベントだった。そして交流の機会を通してさらにお互いに刺激し合う、このような場はなかなか他にはないだろう。節目を迎えたTEDxUTokyoの、来年以降のさらなる飛躍に期待したい。

 

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