部活・サークル

2024年12月29日

【寄稿】創設2年目で団体トゥル(型)・マッソギ(組手)W優勝 東大テコンドー部

毎年交流を行うソウル国立大学テコンドー部との集合写真。国際交流も盛ん。

 

 12月1日に行われた第36回全日本学生テコンドー選手権大会に出場し、見事な成績を残した東大テコンドー部(東京大学運動会には加盟していない)。同団体の主将に、本大会での活躍を振り返ると同時に、テコンドーおよび東大テコンドー部について寄稿してもらった。(寄稿=東大テコンドー部・姜大模、写真は全て東大テコンドー部提供)

 

  東大テコンドー部は2023年に発足した、東京大学のテコンドーサークルだ。東大生のみならず、他大生、留学生、大学院生など様々なメンバーが所属し、幅広い学生とテコンドーの稽古を行う。

 

 東大テコンドー部は、12月1日に東京・府中で行われた第36回全日本学生テコンドー選手権大会の男子団体トゥル(型)・男子団体マッソギ(組手)で見事初優勝を果たした。また、女子団体トゥル(型)も4位、個人・団体の全結果を総合した総合部門で3位の好成績を収めている。

 

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東大テコンドー部メンバーと指導に携わるファラン朴武館の師範の皆様

 

 テコンドーは韓国発祥の近代武道で、競技人口は世界で5千万人以上とも言われている。テコンドーは華麗で多彩な蹴り技が特徴で、「足のボクシング」と形容されることもある。人間の持つ身体能力を最大限に活かすための、科学的な練習方法や段階的なカリキュラムが確立しており、運動センスや年齢を問わず世界中で親しまれている。

 

 東大テコンドー部の特徴として、ほとんどのメンバーが大学からテコンドーを始めている。しかし、それぞれの帯や体力に合わせた型・約束組手・基本蹴り・組手・試割りなどの段階的なカリキュラムを通して、週2回の稽古でも着実に実力をつけることができる。また、日本国際テコンドー協会の師範や現役の女子日本代表が直接指導に携わっており、白帯の段階から一流の技術を体感しながら、指導を受けることができる恵まれた環境が強さの秘密だ。指導経験の豊富な指導者によって、運動の得意不得意にかかわらず、自分のペースで楽しみながら学ぶことができる。

 

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W優勝に輝いた男子団体東京大学Aチーム。忠武(チュンム)トゥルでのティミョヨップチャチルギ(跳び横蹴り)

 

 今回団体トゥル(型)で4位の好成績を収めた女子団体チームは、現役の女子日本代表で、国際大会での経験も豊富な大島のの花(明治大学・3年)を中心として、残り2人が黄色帯の初級メンバーというチーム構成であった。大島選手の国際大会での経験を活かしたチームワークで、細部にまでこだわった練習や打ち合わせを行い、初級者中心のメンバーでありながらも急成長を遂げ、初出場ながらも4位の好成績に繋(つな)がった。10月にアメリカから東大の修士課程に入学し、学生大会初出場となったワード優子イザベル(工学系研究科・修士1年)は「初出場のこの大会の団体戦に出場し、自分の能力をより高めて、チームに頼られる選手になりたいと感じました」と今後の成長を誓う。

 

 東大テコンドー部の活動は日々のテコンドーの稽古に留まらない。毎年、2月には韓国ソウルへ遠征を行い、東大の協定校でもあるソウル国立大学のテコンドー部との交流稽古や、ソウルにあるテコンドー道場への訪問、テコンドーに関わる韓国の史跡をめぐる旅を行っている。今年はソウル国立大学のメンバーも東大に訪れ、東大で交流稽古を行う予定である。

 

 世界中で多くの人に学ばれているテコンドーは、このようにテコンドーを通じた国際交流が活発だ。東大に所属する留学生や世界中のテコンドー愛好家も度々、東大テコンドー部の練習に訪れる。主将の姜大模は、「海外の方にもたくさん来ていただき、クラブの活動の中で世界のテコンドーを体験し、様々な技術を体感し、テコンドーの技術が高まるということは、創部当初では思いもしなかったことでした。また、私自身、オーストラリア留学の際に、現地の道場や大学のテコンドー部でたくさんの友人ができ、充実した留学生活になり、テコンドーをやっていてよかったと思いました」と言う。

 

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女子団体トゥル(型)準決勝での檀君(タングン)トゥル

 

 今回の学生大会では、団体戦では好成績を収めることができたものの、個人戦では課題の残る結果となったメンバーも多い。また、ソウルでの遠征や日々の稽古での成長を目指し、新たな新入生を迎えた新チームとして、来年のさらなる飛躍を目指したい。

 

 テコンドーを通じて、他では経験できない体験ができること。自分自身の価値観が大きく広がること。拳を交えた、一生の深い友人ができること。これらが、テコンドーを継続するモチベーションとなり、心身共に成長をすることができる。ぜひ東大テコンドー部でテコンドーを始めてみませんか。

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