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2017年12月28日

【東大の2017年④】2年目の進学選択 再び変更相次ぐ

 女子学生向けの家賃支援が新設され総合図書館新館が開館するなど、大きな変化が見られた東大の2017年。論文不正や総合図書館耐震工事に伴う利用制限など、16年に顕在化した問題の清算に追われた年でもあった。東大の今年1年を全6回にわたって振り返る。

 

2年目の進学選択

 

 2018年度進学選択では、第2段階で「受入保留アルゴリズム」が導入され、志望登録数が無制限になるなど多くの制度変更が行われた(表)。選択の自由度が増した制度変更は当事者の学生に概ね好評だったが、第3段階で文系の進学単位がほとんど残らず、多くの学生が降年を迫られるなど混乱も生じた。

 

 

 第2段階は大きく変化した。受入保留アルゴリズムにより、志望順位次第で同じ点数でも合否が変わり得る不公平を解消。同学部の3進学単位までだった志望登録数が無制限となり、学部間の併願も認められた。

 

 基本平均点の算出方法では、2年ぶりに2年Sセメスター・S2タームの成績が加味され「追い出し」も復活した。面接や志望理由書などを加味した選考を第2段階から実施したり、第1段階から基本平均点とは異なる計算方法で平均点を算出したりする学部・学科もあった。

 

 一方、内定者最低点や第2段階以降の志望集計が公開されなくなるなど、情報公開の面では多く後退が見られた。2年次への進学要件緩和などにより進学選択参加者が増えた結果、第3段階終了時点の未内定者数が例年の3倍に上り降年・退学を余儀なくされる学生が続出。救済措置として一部で異例の追加内定が認められる波乱の進学選択となった

 

【東大の2017年】

合格者番号掲示が復活 本郷に受験生の歓声あふれる

女子学生家賃支援が開始 効果には疑問の声も

総合図書館耐震改修工事 代替措置を実施、サービスほぼ維持

2年目の進学選択 再び変更相次ぐ

総合図書館新館オープン 議論に資料保管に

分生研5論文で不正を認定 捏造・改ざんの常態化に指摘


この記事は、2017年12月19日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

 

 

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