東大は2月13日、2024年度学校推薦型選抜の最終合格者を発表した。全学部・学科合計で過去2番目に多い91人が合格となり(表1)、女性比率は46.2%で過去最高だった(図1)。関東地方以外の地域出身の合格者は全体の45.1%で、半数を下回るのは初めて(図2)。
本年度は100人程度の募集に対し志願者は256人、1校当たり推薦可能人数を合計4人に増やした21年度以来、4年連続で200人を超えた(表2)。志願者のうち女性は118人(46.1%)で、人数・比率ともに過去最高。女性合格者も前年度から7人増え、最多タイの42人となった。東大は「喜ばしいこと(中略)(学校推薦型選抜に特化した説明会などの)効果が現れてきているのではないか」とコメントした。
関東出身の合格者は9人増加の50人(うち東京34人)、その他の地域出身は6人減少の41人で、地域的多様性において後退が見られた。東大は、同地域出身の志願者数が平年並みであることから、今回の比率低下は全体の志願者数増加に起因するとみている。「単年度ごとに一喜一憂するのではなく、今後、注視して」いくと説明した。
学校推薦型選抜(旧推薦入試)は、学部生の多様性を促進する目的で、後期試験に代わり16年度入試から導入された。一般入試と違って、募集枠は科類ではなく学部ごとに設けられる。東大は学校推薦型選抜の成果について、一般選抜と比べ多様性を確保できているとともに「(推薦入学者は)積極性が高く、期待以上に優秀だ」と高評。今後の選抜方法は、入試全体の多様性を高めるため、性別での区分の在り方を含め議論中だという。
【記事修正】2024年2月22日午後10時47分 第二段落「253人」を「256人」に、第三段落「注意」を「一喜一憂」に修正しました。