今年の東大運動会でも各運動部によるさまざまな活躍が見られた。3年ぶりに全面開催された第61回全国七大学総合体育大会(七大戦)で上位の戦績を収めた部活のうち水泳部水球陣、水泳部競泳陣、フェンシング部に1年間の活動や目標を聞いた。連載2回目は水泳部競泳陣の活躍をお届けする。(構成・川北祐梨子、清水央太郎、取材・佐藤健、新内智之、川北祐梨子)
男子の七大戦での優勝をはじめ、関東学生選手権水泳競技大会(関カレ)で男子2部5位、女子2部6位入賞、全国国公立大学選手権水泳競技大会でも男子8位と、次々に好成績を収めた水泳部競泳陣。さらに、標準記録突破者のみが参加できる学生競泳の最高峰の舞台・日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)に6人の選手を送り込むなど、コロナ禍以降で最高水準の成績を記録した。
今年、競泳陣を一気に勢いづけたのは、5月に開催された東部地区国公立大学選手権水泳競技大会(東部国公立)だ。個人・リレー種目合わせて25種目で入賞し、総合で男子優勝、女子準優勝を果たした。勢いそのままに迎えた関カレでは、長らく目標としてきた男子4×100mフリーリレー(長水路)でのインカレ標準記録を突破。直前まで達成が危ぶまれていただけに「感動は大きかった」と現主将・近藤克さん(法・3年)は振り返る。前田英俊(経・3年)、松本恭太郎(理I・1年)、堀壮介(文III・2年)、大川和真(医・4年)の4選手全員が「絶好調」の状態でレースに臨み、3カ月前の東部国公立から、実に2.5秒近くもタイムを縮めた。
23年の競泳陣の目標は「自己ベストを全ての部員が更新すること」。12月のジャパンオープンにも出場した2人のエース・大川と松本に加え、個人種目でのインカレ出場を射程圏内とする佐々木翔(文III・1年)、堀、笠原颯太郎(文III・2年)、藤倉璃保(理II・2年)ら1、2年生の成長からも目が離せない。
大きな飛躍を見せる競泳陣。だが、満足はしていない。「競泳陣はまだまだ強くなれる。今年はその幕開けだ」と近藤さんは力強く語った。