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2022年9月20日

東大と高エネルギー加速器研究機構 スペインとハイパーカミオカンデ実験で連携

 東大は9月1日、2027年の実験開始を目標に建設が進むハイパーカミオカンデ実験装置について、スペイン科学イノベーション省と覚書を締結したと発表した。同実験での外国との覚書締結は2カ国目。国内外からの参加パートナーの協力の下、ニュートリノや陽子崩壊の観測を通じて、素粒子の統一理論や宇宙の物質の起源を解明することが期待されている。

 

 同実験に参加予定なのは、サラゴサ大学などスペインの9研究機関。覚書には、スペイン側が光電子増倍管カバー、換気システムなどの実験装置を受け持ち、実験に参加することなどが明記されている。同実験には20ヵ国が参加を表明しており、今年2月にはポーランドと覚書を締結していた。

 

 ハイパーカミオカンデは、現在のスーパーカミオカンデの約8倍の有効質量を持った巨大な水槽に超高感度光センサーを取り付けた実験装置。巨大な検出器によりスーパーカミオカンデが観測に100年を要するデータ量を、10年で得られるため、今までは観測できなかった素粒子の稀な現象などの測定が可能となる。今回の覚書は、実験ホスト機関の東大と高エネルギー加速器研究機構、スペイン同省の三者により締結された。

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