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2014年10月3日

2015年度進振り第2段階結果を発表 文Ⅰ→法学部が定員割れ

 東京大学教養学部は9月22日、15年度進学振分け(進振り)第2段階の結果を発表した。法学部の文Ⅰ枠は、2008年度の進振り制度改正以降2年ぶり2度目の定員割れが起こった。理学部化学科も、改正以降4年ぶり2度目の定員割れ。PEAK(教養学部英語コース)に属する本年度新設の2コースは、第2段階の志望者がいなかった。(数値は小数第1位を四捨五入)

法学部またも定員割れ

 法学部は第2段階の文Ⅰ枠で、定数より3人少ない定員割れが発生した。法学部の文Ⅰ枠が定員割れしたのは、13年度以来2年ぶり2度目のことだ。昨年度は第2段階の文Ⅰ枠で底点を付けたが、51点という低水準だった。法学部の人気の低下を如実に表す結果が出ている。 

 文Ⅰ以外からの進学については、第1段階の全科類枠の底点は過去3年で84点→86点→85点と高水準を保つ。第2段階の理科枠は69点と昨年度並みの底点を付けた。

PEAK志望者なし

 本年度進振りではPEAK(教養学部英語コース)に属する二つのコースが新設され、それぞれ定数5が割り当てられたが、両コースとも第1段階・第2段階共に定員割れした。教養学科国際日本研究コースは第1段階で2人の志望者がいたが、第2段階では志望者0人。学際科学科国際環境学コースは第1段階・第2段階共に、志望者が現れなかった。

経済学部底点70

 経済学部に文Ⅱから内定したのは、昨年度より6人少ない271人。13年4月に東大に入学した文Ⅱ生は370人で、約80%が経済学部に進学することになる。文Ⅱ→経済学部の底点は、第1段階で75点→74点→74点、第2段階で71点→70点→70点となっている。文Ⅲからは第1段階で科類別の上限定数に達していたため、第2段階では文Ⅲから内定できなかった。

文・教育・教養

 文学部では、第2段階の文Ⅲ枠で20の専修が定員割れした。昨年度よりも一つ増加している。歴史文化学科・言語文化学科は、全ての専修が第2段階で定員割れした。

 教育学部は昨年度、全ての学科で定数を満たしたが、本年度は第2段階で基礎教育学コース以外の4コースで定員割れを起こした。教育学部は12年度ごろから志望者数が低迷していたが、昨年度は比較教育社会学コースや教育実践・政策学コースで底点が7~8点上昇していた。

 教養学部は学科再編後3回目の進振り。学際科学科ではA群で第2段階の文科枠の最低点が10点以上下落したが、B群は理科枠・文科枠ともに昨年度並みだった。

理学部化学科定員割れ

 理学部では、化学科の第2段階で11年度以来となる定員割れが起こった。定数13に対し、志望者は11人だった。化学系の学科では、生物化学科が4年連続の定員割れを記録。昨年度に文系から5人の内定者が出た地球惑星環境学では、本年度も第1段階・第2段階で文Ⅲから2人ずつ計4人の内定者が出た。

工・農・医

 工学部は、化学系の学科では応用化学が第2段階の理Ⅰ枠で定員割れした。化学システム工学も理Ⅰ枠で第1段階は4年連続、第2段階は2年連続の定員割れとなった。 昨年度に定員割れした社会基盤学科Bコースは、本年度は第2段階でも底点を付けた。しかし70点と13年度の第2段階の底点の76点よりは下落している。

  農学部では、13年度に改正以降初めての定員割れをした獣医学課程獣医学専修が、昨年に引き続き底点を付けた。 同様に13年度に改正以来初めて定員割れとなった薬学部も、本年度の第2段階では78点の底点を付けた。第2段階では、定数24を超えた30人が内定している。

  医学部医学科には定数を超えて理Ⅲから101人が内定している。健康総合科学科は第1段階・第2段階共に全ての枠で定員割れとなった。 

 この記事は、2014年9月30日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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