厚生労働省と文部科学省は20日、今年3月に大学を卒業した人の4月1日時点での就職率が、調査を開始した1997年以来過去最高となる97・3%だったと発表した。過去最低を記録した11年4月から5年連続で上昇し、昨年同期比で0・6ポイント増となった。
大学卒業予定者の4月1日時点での就職率は08年以来、リーマンショックの影響で低下。11年4月の調査では調査開始後最低の91・0%を記録した。ここ5年は改善傾向が続き、今回は調査開始以来過去最高の就職率となった(表)。
厚労省と文科省は、大学と就職支援の専門家との連携によってハローワークの周知や学生を中小企業に紹介するなど、未内定者への個別支援を充実させている。今年3月卒業の大学生については、1~3月で約1万5千人の就職を決定させるなど成果を挙げていた。
就職率を文理別で見ると文系が昨年同期比0・6ポイント増の97・1%で、理系が同1・0ポイント増の98・2%。男女別では、男子が昨年同期比0・2ポイント増の96・7%で、女子が同1・1ポイント増の98・0%だった。
調査は地域などを考慮して抽出した、全国の国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校の計62校を対象に実施。就職率は、進学希望者などを除いた就職希望者に就職者が占める割合を示している。
この記事は、2016年5月31日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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