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2018年7月4日

東京大学 2017年度 学部・大学院別就職先分析

 東京大学新聞社が、各学部・研究科への問い合わせを基に集計した2017年度卒業・修了者の就職状況。それぞれの学部や研究科ごとに、東大生の就職先の傾向を分析した。

 

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《学部》

 

学部卒業者の就職先の割合

 

官公庁

 薬学部・医学部を除いた学部卒の就職者のうち官公庁に就職した割合が最も高かったのは、例年通り法学部。しかし、その割合は36.0%と前回から7.6ポイントも下落した。法学部の就職先で最も多いのは総務省の11人。これは3位だった昨年度と同数ではあるものの、昨年度1位だった財務省と警察庁が共に7人に減ったことで、数を維持した総務省の1位躍進につながった。以下、外務省が9人、経済産業省と国土交通省がそれぞれ8人と続いている。

 

 法学部に次いで官公庁へ就職した割合が高かったのは教育学部で19.2%。これに経済学部(15.2%)、教養学部・農学部(共に13.5%)が続いている。学部卒全体では17.7%となり、16年度より1.1ポイント減少した。

 

民間企業

 民間就職者の割合が最も高いのは理学部で90.9%。就職者全体が10人強と少ないためか、昨年度より20ポイント近い上昇を見せた。次いで、昨年度トップの工学部が87.2%(昨年比3.6ポイント上昇)。以下、文学部(84.7%)、経済学部(78.4%)、農学部(77.1%)と続いた。学部卒全体で民間企業に就職した割合は74.4%で、昨年度より3.0ポイント上昇している。

 

 学部卒全体の業種内訳を見ると、サービス業が2年ぶりの最多(18.1%)。昨年度1位につけた情報・通信業は12.3%と0.4ポイント減少した。以下、銀行業(9.2%)、病院(8.6%)、卸売業(6.3%)と続く。

 

 

《大学院》

 

大学院修了者の就職先の割合

 

官公庁

 大学院修了の就職者で官公庁に就職した割合が最も高かったのは昨年度に続いて公共政策大学院で、25.4%。しかし昨年比6.1ポイント下落と、その割合は大きく減少している。その次は教育学研究科(14.3%)で、昨年2位の法学政治学研究科は2.0ポイント減の10.5%にとどまった。全体での官公庁への就職者の割合は4.9%で、16年度より0.3ポイントの減少。同割合の減少は2年連続だ。

 

民間企業

 民間就職者の割合が最も高いのは情報理工学系研究科で、昨年度から4.0ポイント上げた90.1%。昨年度2位の経済学研究科は3.6ポイント上がったものの、工学系研究科が昨年度から8.0ポイント近く上昇させて経済学研究科を上回った。大学院修了者全体で民間企業に就職した割合は70.3%(昨年比5.7ポイント上昇)だった。

 

 業種内訳を見ると、16年度と同様に情報・通信業が13.0%で最多。以下、サービス業(10.0%)、電気機器(9.7%)と続いた。

 

 

 

その他(研究者含む)

 「その他」の割合は人文社会系研究科(75.0%)や法学政治学研究科(68.4%)などで高い。これは、学術研究機関への就職者の多さを示している。

 

《分析方法》

 グラフの中の「その他」は、詳細データでは「独立行政法人・大学法人」「教員・研究員・図書館等」「その他」を合わせたもの。同じグラフ中の「民間企業」はこれら三つと「官公庁」を除いた数とした。詳細データの学部・研究科ごとの人数は問い合わせを基にした就職者数の合計人数を示す。


この記事は、2018年7月3日号に掲載した記事を再編集したものです。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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