2020年度進学選択の第1段階志望集計表が7月5日に発表された。法学部は文Ⅰからの志望者数が全科類枠設定以降最低を更新し、教育学部はほぼ全てのコースで前年度志望者数を下回った。8月15日〜20日の志望変更期間を経て、8月23日に第1段階の進学内定者が発表される。
法学部への文Ⅰからの志望者数は2年連続で減少し323人で、全科類枠を設定した08年度以降で最低だった。学部全体の志望者数は377人と微増も定数を43人下回り、6年連続の定員割れの可能性がある。
経済学部の志望者数は392人と前年度比24人増。文Ⅱからの志望者が14人、理Ⅰからの志願者が13人増加したことが主な要因だ。
文学部への文Ⅲからの志望者数は13人減少し210人になった。群別では前年度志望者数を伸ばしたA群(思想文化)の志望者数が19人の大幅減。F群(歴史文化―美術史学)は13人→5人となった。文Ⅲ枠ではA群・B群(歴史文化―日本史学)・C群(歴史文化―東洋史学)・D群(歴史文化―西洋史学)・F群・G群(言語文化)が第1段階定数を下回っている。
教育学部は14人→28人と倍増した基礎教育学コースを除く全コースで前年度の志望者数を下回った。基礎教育学・教育心理学コースを除く3コースの志望者数はコース定員以下。文Ⅲからの志望者数は72人→67人と前年度から微減した。
PEAKを除く教養学部は、統合自然科学科物質基礎科学コース・学際科学科A群(科学技術論、地理・空間コース)を除く全コースで志望者を減らした。統合自然科学科統合生命科学コースは志望者数が8人となり、理科枠で第1段階定数を下回るのは2年連続、全科類枠でも5年連続に。PEAKには2コースで3人の志望者が集まった。
工学部は全体の志望者数が987人で、3年ぶりに980人を超えた。前年度は124人→155人と大幅増だった理Ⅱからの志願者数は149人と微減。理Ⅰからの志望者数は784人と、6年ぶりに800人を割った前年度から増加した。学科別では建築学科が54人→82人と大きく志願者数を伸ばした一方、システム創成学科C(知能社会システム)コースが82人→53人に落ち込んだ。
理学部の志望者数は4年ぶりに志願者数を増やした前年度から22人減って308人。一方生物学科は17人→24人と伸びを見せた。
農学部の志望者数は210人と前年度より微減した。環境資源科学課程の国際開発農学専修が14人→28人と倍増したものの、環境資源科学課程の農業・資源経済学専修は前年度から12人減らして41人となった。
薬学部の志望者数は前年度から19人増加した78人。理Ⅰ・Ⅲ枠は志望者数13人と前年度比5人増だったが、3年連続で第1段階定数を割り込んだ。文科から志望者が出なかったのは過去5年で3回目。
医学部医学科への理Ⅲ以外の志望者数は23人で、前年度より4人増。健康総合科学科の志望者数は24人→11人とほぼ半減した。
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個人の特定を避けるため、内定者最低点は発表されない。進学選択参加者は全ての学部・学科で、自らの点数が志望者の中で何位相当かをUTAS上で確認できる。
この記事は2019年7月16日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナル記事を公開しています。
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