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2022年8月8日

単位不認定の学生 学部発表の抗議文に異議

 杉浦蒼大さん(理Ⅲ・2年)は8月6日、自らが主張する新型コロナウイルス感染に伴う単位不認定に関する説明サイトを開設した。森山工教養学部長による抗議文に対する声明を掲載し、抗議文の内容に異議を唱えた。報道機関に公開した文書、成績状況の詳細も公表した。

 

 声明の中では森山教養学部長による抗議文で述べられていた3項目それぞれに反論。1点目の、授業当日の夕刻に学内システムへのアクセスが確認できることから、欠席手続きが取れないほど症状が「重篤であったとは認めがたい」という抗議に対しては、その日が前週の課題の提出期限でありアクセスの記録は「重篤な症状下で何とか提出した形跡」だと述べている。手続きまで頭が回らなかったともした。「重篤な症状だったかどうかは、第三者である森山教養学部長によって判断できる事柄では決して」ないとし、「学生との信頼関係を構築すべき教育者」として学生を疑いの目で見る学部の姿勢に遺憾の意も示した。

 

 2点目の、授業科目不可の要因は5月17日(杉浦さんの補講が認められなかった日)の欠席ではないという点については、異議申し立て直後に行われたとされる成績下方修正について、約1カ月半にわたり大学側から理由説明がされなかったことを提示。4日の記者会見後に杉浦さん自身ではなくメディアに対して成績取り違えの旨が伝えられたことと併せて不可解だとし、大学側が不当な成績変更を行ったのではと疑念を表明した。

 

 3点目の抗議は、当該科目は16人の教員からなる集団指導体制をとっており、成績評価に特定の教員個人の恣意が入り込む余地はないというものだが「欠席対応、補講拒否等のメールの返信、成績下方修正の迅速さから見て、担当助教がこれらの行為を 16 名の合議の上で行っているとは到底思え」ないと主張。公平な第三者による調査を求めた。

 

 杉浦さんはコロナ感染で出席が困難になった授業の欠席届を所定の日時に提出できず、補講の受講が認められなかった。当該授業の単位不認定とそれに伴う留年はこの欠席によるものだとし、8月4日に記者会見を開いた。森山教養学部長による抗議文は記者会見前に報道を行っていた東京新聞に対して送付したものだ。

 

杉浦さんが開設したサイトへのリンク

森山教養学部長の「抗議文」が掲載されているウェブサイトへのリンク

 

追記:8月8日午後6時時点で杉浦さんの開設したウェブサイトから学部の抗議文に対する声明文は削除されています

追記:8月9日午前9時44分、一部変更が加えられた同声明文が再び公開されたことを確認しました。

 

記事修正::8月9日午前9時52分、記事の脱字を修正しました。

 

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