東大は4月28日、5月8日以降の新型コロナウイルス感染拡大防止のための活動制限指針レベルについて「レベルA」から「S」に引き下げる方針を示した。駒場Ⅰキャンパスの警戒ステージも同日以降「イエローⅠ」から「グリーン(平常通り)」へ緩和し、基本的な感染対策の実施は継続を求めつつも、ともに活動制限の段階を最も低いものとし、実質的に制限を撤廃する形となった。
政府が4月27日に公表した新型コロナの感染症法上の分類を5月8日以降「5類」に移行する決定を踏まえたもので、引き下げは2022年3月以来約1年ぶり。「レベルS」下での対応方針では、大学による感染者・感染の恐れのある構成員の情報把握は終了し、「イベント開催時の新型コロナウイルス感染症予防ガイドライン」の適用停止により飲食を伴う懇親会等の開催制限も行われなくなる。
活動制限の緩和・廃止の一方、授業担当教員が必要と判断した場合や、医療機関を受診する際など着用が効果的な場面でのマスク着用の適切な判断、「三つの密」の回避などの基本的な感染対策の実施や、新型コロナ罹患(りかん)時に発症後5日間は外出を控えること、飲食時の感染リスクの高さの認識などは引き続き呼び掛けていく。
昨年3月のレベルの引き下げ・改定以降東大の活動制限指針は「レベルA」、駒場Ⅰキャンパスの警戒ステージは「イエローⅠ」となっており、授業形態は「原則として対面授業」、課外活動は「感染症対策を講じることを条件として(中略)承認を得た上で活動」の形で行われていた。今回のレベル引き下げに先立って、学内でのマスク着用は4月1日から原則として個人の判断に委ねられている。
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