坂上和之主幹研究員(工学系研究科)らは、発光時間が極めて短く、エネルギーの弱い「超短パルス軟X線レーザー」に特有の精密な表面加工メカニズムを発見した。高集積回路などの量産化への応用が期待される。成果は11月28日付の英科学誌『コミュニケーションズ・フィジックス』(電子版)に掲載された。
現在、ナノメートル規模で半導体を造形するには複雑な工程を要する。ただ、将来的な量産化や低価格化の実現には、より単純な工程を生み出す必要がある。
今回の研究ではX線自由電子レーザーの「SACLA」を使用。シリコンに超短パルス軟X線レーザーを照射し、表面加工形状を解析した。加工する材料や大きさに応じて波長や照射強度を選択することで、さまざまな材料に非熱的な超精密加工を施せる可能性が示された。
この記事は2019年12月10日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を公開しています。
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