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2024年8月15日

【六大学野球】立大戦1回戦 惜敗するも新戦力に光明、注目の東大1年・松本投手が無失点デビュー

 硬式野球部(東京六大学野球)は5月25日、立教大学とリーグ戦1回戦を戦い、0-3で敗北した。相手投手の好投に追いすがることができず、相手のペースに飲まれる苦しい戦いとなった。(取材・佐藤万由子、五十嵐崇人、宇城謙人、中島陶治、丹羽美貴)

 

東大|000000000|0

立大|00030000X|3

 

 先攻・東大は立大の先発・小畠に苦しめられる。初回に2三振を喫すると、続く二回は5番・青貝尚柾(育・3年)が死球で出塁し、次の打者の打席で盗塁を決めるも後続が倒れ無得点。さらに三回から六回まで相手の完全投球を許す。相手投手の好投に東大打線は完全に沈黙、チャンスを作ることもできず無安打で回を消費していった。

 

 0-3で迎えた七回、先頭の2番・榎本吉伸(文・3年)がチーム初安打となる二塁内野安打で出塁するも、後続が併殺と左飛で倒れる。続く八回には先頭の青貝が中前安打を放つと、東大は代打攻勢で勝負に出る。6番・伊藤滉一郎(理I・2年)に代わって内田開智(文・4年)を代打に送る。7球目を打ち返し、起死回生の安打となるかと思われたが、相手遊撃手の好守備に阻まれ青貝、内田ともにまたも併殺で倒れた。さらに7番・井之口晃治(文・3年)に代わって門田涼平(文Ⅲ・2年)を代打に送るも遊ゴロ。代打で攻勢を強めるも打線が上手くつながらず、2イニング連続で出した先頭打者を返すことができない。

 

七回、チーム初安打を放った榎本が勢いよく走り出す
七回、チーム初安打を放った榎本が勢いよく走り出す(撮影・丹羽美貴)

 

 打者陣が相手の好投・好守備に苦しめられた一方で、投手陣の奮闘が目立った。先発・平田康二郎(育・4年)は初回、昨年侍ジャパンU18代表に選ばれた相手の1番・小林を遊ゴロに打ち取ると、三回まで相手走者を得点圏に送らせない完璧な投球を見せる。四回、先頭打者に四球で出塁を許すも続く打者とともに併殺で打ち取り、味方の好守備に応援席も沸いた。しかし次に打席に立った相手4番・西川の打球はレフトへ一直線、二塁打となり東大応援席には一転して緊張が走る。5番打者を四球で出塁させると、失策により1失点。これ以上の追加点を許さず回を終えたい東大だったが、走者一三塁の場面で相手に重盗を決められ、またも1失点。流れに乗る相手打者は走者を背負う平田の投球をまんまと打ち返し、これが適時打となってさらに1点を失った東大。立大の好機を断ち切ることができず、結局この回で一気に3失点を喫する。しかし五回は立ち直り、2三振を奪って三者凡退でなんとか抑えた。

 

 六回からは渡辺向輝(農・3年)が登板。立ち上がり、いきなり痛烈な当たりを浴びるも、右翼手・伊藤がスライディングキャッチの好プレイ。その後2三振を奪うなど、六、七回を無安打に抑える。

 

六回、七回を無失点に抑えた渡辺。味方の好守備にガッツポーズが飛び出す
六回、七回を無失点に抑えた渡辺。味方の好守備にガッツポーズが飛び出す(撮影・丹羽美貴)

 

 八回裏には国学院久我山高校で甲子園ベスト4の経験がある注目の1年生左腕・松本慎之介(理Ⅱ・1年)が六大学野球初登板。味方の失策で相手の出塁を許すも後続を併殺に打ち取り、結局この回を打者3人、わずか9球に抑える好投を見せ鮮烈にデビューを飾った。

 

期待の1年、松本の初登板。圧巻のピッチングで打者を唸らせた
期待の1年、松本の初登板。圧巻のピッチングで打者を唸らせた(撮影・丹羽美貴)

 

 なんとか追いつきたい九回表、一死から9番・橋元崚人(文・4年)が痛烈な当たりを放つも中飛。後続も倒れて、東大は0-3と完封され敗戦。シーズン初勝利を飾ることはできなかったが、投手陣がほぼ全ての回を無失点に抑えるなど、来シーズンへの期待が膨らむ試合となった。

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