馬術競技には馬場馬術、障害馬術、総合馬術の3つがあります。
馬場馬術というのは、音楽に合わせて馬に色々な動き、例えば歩幅を大きくしたり、横歩きをさせたりしてその動きの美しさを競う競技です。フィギュアスケートみたいなものです。日本は団体と個人4人が出場します。中でも注目すべきは黒木茜選手です。20歳で初めて馬に乗ってから、まだ今年38歳という、小さい頃からやっている選手が活躍する馬術の世界ではありえない経歴の持ち主です。そして老人ホームで70人の社員を率いる社長というから驚きです。実業家で五輪選手というのは今時珍しいですよね。ぜひ応援しましょう。
馬術をよく知らない人でも観ていて楽しめるのは障害馬術だと思います。これは10数個置かれたハードルを決められた順番に飛び、タイムを競う競技です。ハードルにぶつかり落としたりすると減点され順位が大きく下がるので、観ていてドキドキします。この競技には、五輪6回目となる杉谷泰造選手が出場します。アテネでの16位が最高成績ですが、リオではさらに上位になると期待されています。馬術は経験を重ねるほど上達する競技です。馬場馬術の選手に法華津さんという人がいますが、彼は71歳でロンドン五輪に出場して話題になりました。残念ながら馬の調子が悪くリオには出場しませんが、今でも現役として国際大会で活躍しています。
総合馬術も観ていて楽しい競技です。総合馬術は、同じ人馬で馬場馬術と障害馬術、あとクロスカントリーという競技をして、合計点数を競います。クロスカントリーというのは、障害馬術をよりスリリングにしたものです。野外に設置された障害物を飛ぶのですが、その障害物というのが大きな丸太だったり、ユニークなオブジェだったりして、観ていて面白いです。今年は障害を準備するのが陽気なブラジル人たちですから、どんなコースになるのか楽しみです。また障害を飛ぶだけでなく、急な坂を上ったり下ったりするから、もう正気の沙汰ではないなと感じます。日本からは2選手が出場します。
ちなみに東大では馬場馬術と総合馬術に力を入れています。馬術はスポーツでないと思っている人も多いですが、リオで一度観てみてください。案外ドキドキして面白いですよ。
東京大学運動会馬術部
園田夢之介
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