前回のロンドン五輪で村田諒太選手が金メダルを獲得したことは日本でも大きな話題となったが、8月6日から始まる今回のリオデジャネイロ大会でもボクシング競技に注目が集まる。
オリンピックのボクシングは1904年のセントルイスオリンピックから100年以上も正式競技に採用されている。テレビでよく放映されているプロボクシングの方が馴染み深いかもしれないがオリンピックのボクシングはアマチュアボクシングであり、アマチュアとプロでは階級区分やラウンド数などのルールが異なる。男子のオリンピックボクシングでは3分3ラウンドで試合が行われ、10階級でメダルが争われる。また2013年のルール改正により、アマチュアボクシングのルールが大きく変更され、プロのやり方に近づいた面もある。ヘッドギアと呼ばれる頭部を保護する防具が廃止され、採点方法がラウンドごとに優劣をつけていく10点法に変わった。
オリンピックボクシングではアメリカやキューバなどが強豪国だが、日本人選手ではメダリストは歴代で5人だけだ。前回のロンドン五輪でミドル級の村田諒太選手が金メダル、バンタム級の清水聡選手が銅メダルを獲得した。特に村田選手の金メダルは日本人選手として48年ぶりの快挙であったが、その後村田選手はプロに転向し活躍を続けている。また前回のロンドン五輪から新たに女子ボクシングが正式競技に採用されたが、これまでにオリンピックに出場した日本人女子選手はいない。
今回のリオ五輪ではバンタム級森坂嵐選手(東農大)とライト級成松大介選手(自衛隊)の二人が日本代表としてオリンピック出場を決めている。両選手はともに東農大出身であり、村田選手(東洋大出身)や清水選手(駒沢大出身)と同じく関東大学リーグを戦ってきた選手たちだ。成松選手は全日本選手権6連覇を達成している国内屈指の実力者であり、今大会でのメダル獲得にも期待が高まる。高校三冠を達成し2015年には19歳で全日本選手権優勝も果たしている森坂嵐選手は今年で20歳という若さだけに今後の活躍にも注目したい。
東京大学運動会ボクシング部
梶本尚士
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【リオ五輪企画】
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