バスケットボール男子日本代表は、日本バスケットボール協会が2014年に国際バスケットボール連盟から受けた資格停止処分によりリオ五輪予選出場を危ぶまれていたが、2015年に新たに日本バスケットボール協会会長になった川淵三郎氏の働きかけの甲斐もあってなんとかリオ五輪予選である2015アジア選手権に出場することができた。そこで4位となった日本代表チームはリオ五輪最終予選に進出するも、無念にもチェコ代表に敗退してしまい、あと一歩のところでリオ五輪出場への切符を逃してしまった。
日本代表は出場することができないが、それでも迫力のあるプレーやスピーディーな試合展開など男子バスケットボールは見どころが満載だ。予選を勝ち抜いたトップレベルの国々が集まる中、優勝候補は何といってもコーチKことマイク・シャシェフスキーHC率いるアメリカ代表だ。世界中からトッププレーヤーたちが集まりしのぎを削って競い合う世界最高峰リーグNBAの本拠地であるアメリカは、1992年以降代表選手をNBAから選出しており、過去17回の出場で14個もの金メダルを手にしている。その突出した戦力から代表チームは「ドリームチーム」などと呼ばれることも多い。
その中でも、リオ五輪における一番の注目選手はケビン・デュラントだ。四度の得点王や2013-14シーズンのMVPでもあるデュラントは、2016年7月5日、ルーキーシーズンから在籍したオクラホマシティーサンダー(OKC)を離れ、ライバルチームでもあるゴールデンステイトウォリアーズ(GSW)へと移籍することを発表した。GSWのファンがデュラントのようなスーパースターの移籍に喜びの声をあげていたのに対し、OKCのファンやオクラホマの住民、そして、ライバルチームへの移籍をよく思わない人々からはバッシングが絶えず、中には、デュラントのユニフォームを燃やす動画をSNS上にアップする人も現れる程だった。こうした苦しみをバネにして、デュラントがリオ五輪でも活躍してくれることを期待している。
優勝候補の対抗馬はフランス代表だ。12人の最終メンバーのうちNBAでのプレー経験のある選手が9人いる。中にはNBAの第一線で長らく活躍しているベテランのトニー・パーカーやボリス・ディアウ、そして躍進中の注目の若手であるエバン・フォーニエやルディ・ゴベールなどを擁している。国際大会におけるアメリカ代表の進撃を止められる国があるとするならば、それはフランスに違いない。
日本代表は悲願のオリンピック出場を果たすことができなかったが、多くのハイライトシーンを生み出す男子バスケットボールの試合は見ごたえが存分にあるのでぜひ見てもらいたい。
東京大学運動会男子バスケットボール部
岡村彰太
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