報道特集

2019年4月25日

新入生アンケート2019分析① 32.5%が「学生の男女比問題なし」 自民党支持率は低下

 東京大学新聞社は3月28日・29日、全新入生を対象にアンケートを実施し、新入生3125人の92.0%に当たる2875人から回答を得た。このアンケートは毎年入学の諸手続き時に実施する、新入生を対象にした調査。受験や大学生活、進路への意識や社会問題への賛否などを質問した。今回は主に社会的な質問の回答について傾向を分析する。(本文中の割合は小数第1位を四捨五入)

(構成・湯澤周平)

 

紙の新聞を読む頻度

 

 

 高校生の時、紙の新聞を読む頻度はどれくらいだったか聞いたところ「ほぼ毎日」と答えた人は15%にとどまった。「新聞をとっていたが読んでいなかった」と答えた人は30%、「新聞をとっていなかった」と答えた人は25%を占め、紙の新聞を読んでいない人が紙の新聞を少しでも読んでいる人を上回った。

 

 有効回答数のうち「ほぼ毎日」と答えた人の割合が最も高かったのは理Ⅲで23%。文Ⅰ(22%)、文Ⅲ(20%)、文Ⅱ(13%)、理Ⅱ(12%)、理Ⅰ(11%)の順だった。

 

東大の学生男女比

 

 

 東大の学生男女比が約8:2になっていることについて聞いたところ「問題だと思う」「より多様な視点で議論するために女性を増やすべき」「女性の社会進出に貢献するために女性を増やすべき」「学内で友達を作りやすくするために女性を増やすべき」と答えた人の合計は55%と過半数を占めた。一方で32%の人が「特に問題ではない」と答え、「興味がない」と答えた人は10%だった。

 

 男女別に見ると「特に問題ではない」と答えたのは、男性は有効回答数2313件のうち35%、女性は有効回答数535件のうち25%。「興味がない」と答えた人は有効回答数のうち男性の11%、女性の6%を占めた。

 

支持政党

 

 

 どの政党を支持しているか聞いたところ、昨年に引き続き自民党が21%で最多だが、支持率は昨年に比べ9ポイント低下した。立憲民主党(4%)、日本共産党(1%)が自民党に続き、その他の政党の支持率は全て1%未満という結果に。「支持政党がない」と答えた人は41%と昨年から横ばいだったが、「分からない」と答えた人は昨年から14ポイント増え29%とほぼ倍増した。

 

 科類別に見ると、文科と理科の間で関心に違いが見られる。有効回答数のうち「分からない」と答えた人の合計は文科の各類では2割台前半だが、理科の各類では理Ⅲの39.1%を筆頭に軒並み3割台となった。

 

【新入生アンケート2019】

新入生アンケート2019分析② 入試への施策、賛成派多数 合格に必要なもの「周りの環境」が51.6% 

新入生アンケート2019分析③ 「学業最重視」が72.3% 「エリート意識ある」は3年連続で半数割る

新入生アンケート2019分析④ 民間企業志望者が8ポイント増加 「就活ルール」存廃53%が「興味ない」


この記事は、2019年4月23日号からの転載です。紙面では新入生アンケートの全ての質問に対する回答結果の一覧も掲載しています。他にもオリジナルの記事を掲載しています。

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