東京大学新聞社は3月28、29日、東大の春期新入生を対象にアンケートを実施し、2796人から回答を得た。アンケートは毎年新入生が入学する時期に行っており、受験や大学生活、進路への意識や社会問題への賛否などを質問している。昨年との比較などから、今年の傾向を分析した。(本文中の割合は小数第1位を四捨五入) (構成・村川悠)
出身高校・出身地
出身校の区分について、公立ないし国立は45%、私立は54%だった。共学校の出身者は56%と昨年からほぼ横ばい。男子校は 37%と2ポイント増加、女子校は7%と2ポイント減少。
出身高校の所在地は東京都の925人(33%)が例年通り最多。次いで神奈川、兵庫、千葉、愛知-と続く。関東地方出身者の割合は昨年とほぼ同様で 57%と、半数以上を占めた。
科類別男女比
性別を女と回答した比率は、例年通り文IIIが最高で37%、理Iが最低で10%。残りの科類は割合の大きい順に文Iが29%、理IIIが24%、理IIが21%、文IIが17%だった。
東大入学について
初めて東大入学を意識した時期は、高校1年が30%、高校2年が29%と拮抗(きっこう)。中学生の16%が続いた。東大入学の理由は、例年通り「研究・教育水準が高いから」が最多で67%、「入学後の進路選択の幅が広いから」「将来の進路選択に有利だから」が続いて多く53%だった。
入試制度
東北大学は入学試験において、将来的に一般入試を廃止し総合型選抜(現行AO入試)に全面移行すると発表した。これについて、仮に東大が同様の入試形式を採用したら大学をどのように受験するかを尋ねた(複数回答可)。「東大の総合型選抜」と回答した割合が56%と半数以上を占めたが、「他の国公立大学の一般選抜」が44%、「私立大学の一般選抜」が14%と他大学の一般選抜を選択する人も同程度いた。また、「分からない」と回答した人も15%いた。
【記事修正】2024年5月23日午後5時23分 最終段落の画像を差し替えました。