英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(QS)社が毎年発表している世界大学ランキングの最新版が8日に発表され、東大は昨年より順位を六つ上げて28位だった。昨年に引き続き国内首位を維持したが、アジアでは昨年と同じ5位にとどまった。
東大は「学術評価」(100点満点)が昨年に引き続き満点で、「企業評価」(同)は昨年比0.2点増の99.8点。学術評価が満点だった大学は東大を含め11校のみで、企業評価も14位と、いずれも高評価だ。弱点だった「教員1人当たりの論文被引用数」(同)では8.9点増の73.3点と大きく点数を伸ばすなど全項目で昨年以上の得点を獲得し、「総合点」(同)は2.2点増の84.8点。他の大学との点差を縮め5年ぶりにトップ30入りしたものの、アジアでの順位は昨年と変わらず5位だった。
国内2位の京大は、学術評価が99.7点の高評価。「学生1人当たりの教員数」(同)は95.7点で、昨年に引き続き東大を上回った。総合点は81.5点で37位。東京工業大学(56位)、大阪大学(63位)、東北大学(76位)を合わせ、国内からは昨年と同じ5校が全体100位以内に入った。
アジアでは、南洋理工大学(11位)が、4年連続で1位だったシンガポール国立大学(15位)を抜いて初の1位。学術評価以外全ての項目でシンガポール国立大学を上回り、特に教員1人当たりの論文被引用数では17.1点の大差を付けた。他には清華大学(25位)、香港大学(26位)も東大を上回った。
全体では、マサチューセッツ工科大学が6年連続で1位。スタンフォード大学が2位、ハーバード大学が3位で、米国が上位3校を独占した。上位10校の顔触れは昨年と変わらず、米国から5校、英国から4校、スイスから1校だった。
この記事は、2017年6月27日号に掲載した記事を再編集したものです。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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