東大は3月22日、藤田誠教授(工学系研究科)に卓越教授の称号を授与した。2017年3月の梶田隆章教授(宇宙線研究所)、十倉好紀教授(工学系研究科) 以来3人目となる。新たに1日付で特別教授制度、特命教授制度も創設し、特別教授4人、特命教授1人を決定した。
卓越教授は、現役教授のうちノーベル賞か文化勲章を受賞した者か、それらに準じる賞の受賞歴や業績を有するとして部局長が推薦した者に付与できる称号。藤田教授はX線を用いた分子構造解析の過程で物質を結晶化する手間を省ける「結晶スポンジ法」を開発。「ノーベル賞の前哨(ぜんしょう)戦」ともいわれるウルフ賞(化学部門)や恩賜賞、日本学士院賞の受賞者に選ばれ、紫綬褒章も受賞している。
特別教授の称号は、国内外で一定の実績を挙げた者に、東大の研究力を維持・強化するために付与される。特命教授の称号は、大学運営に必要な業務経験や専門性を持つ者に、東大の運営業務を円滑化するために付与される。特別教授、特命教授の称号を持つ者は最長75歳まで、それぞれ研究への専念、大学運営業務への従事が可能となる。