「本屋で見つける、あなたの名前。」
本を書きたい学生を応援する、「出版甲子園」のキャッチコピーです。
出版甲子園は、本を出版したい学生のための、出版企画コンペティション。
毎年11月に開催される「出版甲子園決勝大会」では、全国から集まった学生著者のタマゴが、審査員と観客の前で、自分の書きたい本についてプレゼンします。
この出版甲子園を運営するのが、私たちのサークル、出版甲子園実行委員会です。
第9回出版甲子園グランプリ受賞者の本庄さん(中央)とその担当をつとめた実行委員。三人四脚で企画をブラッシュアップした成果が出た
出版甲子園の審査員は、講談社、小学館、集英社、KADOKAWA、ダイヤモンド社、サンマーク出版、ポプラ社などの出版社で活躍するプロ編集者と、紀伊国屋書店、リブロなどの書店員です。
審査員が、「これはおもしろい!」「これは売れる!」と思った企画には、なんと出版社から直接オファーが!
オファーをもらった学生は、編集者・実行委員会と話し合いながら、原稿を執筆します。半年から2年くらいをかけて、企画は実際に本となり、書店に並ぶのです。
学生のプレゼンを、プロの編集者が審査
しかし、学生が出版社からオファーをもらうのは、簡単なことではありません。どんなに面白い経験やアイディアをプレゼンしても、編集者に「これを本にしたらヒットする」と思ってもらえなければ、出版することはできないのです。
そこで出版甲子園では、一人でも多くの学生がオファーを獲得できるように、「担当者制度」を導入しています。担当者制度とは、その名の通り、出版甲子園の決勝大会の出場者一人ひとりに、実行委員会のメンバーが担当者としてつき、企画内容についてアドバイスをするシステムです。
担当者は、プレゼンや企画書に説得力をもたせるために、想定される購買層や購買人数を計算したり、似たようなテーマの本を研究したり、本のタイトルを何十パターンも考えたりと、あらゆる面から企画をサポートします。また、大会後は、出版社との会議をセッティングして、出場者と編集者のつながりをつくります。
出場者をサポートするのが担当者の仕事ですが、ときには企画の内容をめぐって出場者と激しくぶつかることも。
これまでに出版甲子園から生まれた本は21冊。料理書・教育書・参考書・就活書・4コマ漫画・エッセイなど、ジャンルは多岐にわたる。
担当者は、編集者からオファーを勝ち取るために、出場者がもともと考えていた企画の一部を削ったり、付け足したり、改変したりすることを提案します。一方、出場者には、本を通じて伝えたい、譲れない想いやこだわりがあります。お互いの考えが一致しないときは、ケンカ寸前まで議論が白熱。「気付いたら8時間も喫茶店で話し合っていた」なんてこともよくあります。でも、改良に改良を重ねた出版企画は、どこか編集者の目に留まるものです。
出版甲子園実行委員会のやりがいは、何と言っても「凄すぎてちょっと変な学生」に会えることです。昨年の出版甲子園で、とある編集者の方が審査中にこんなことを言っていました。
「おもしろい本をつくるには、著者も編集者も変態でなければならない」。
決勝大会に勝ち上がってくる学生たちは皆、何か一つのことに、並々ならぬ情熱をもって取り組んできた人たちです。もしくは、何か一つのものを偏愛してきた人たちです。彼らの放つオーラは、「凄い」を通り越してもはや「ちょっと変」です。だからこそ、一冊の本を書き上げられるほどの、ユニークな経験やアイディアをもっているのだと思います。
英単語をすべて下ネタで覚える『下ネタ英単語帳』のプレゼンをする出場者
出版甲子園は、今年で設立10年目を迎えます。学生著者になりたい方、自分はちょっと変態かもしれないと思う方、ぜひ出版甲子園にご応募ください。
私たち実行委員といっしょに、出版を目指しましょう。
<サークル基本データ>
- 創設 2005年
- 活動人数 約40人
- 大学 東京大学・早稲田大学・慶應大学・お茶の水大学・明治大学・日本大学など
- 活動場所 早稲田大学学生会館
- 活動日 毎週土曜日
- HP http://spk.picaso.jp/