現在、各地でサマーコンサートを行っている東京大学音楽部管弦楽団(東大オケ)。8月12日に最後の公演を控える団員に、活動内容と今回の公演について寄稿してもらいました。
東京大学音楽部管弦楽団(通称「東大オケ」)は今年の夏もサマーコンサートと題した演奏会を行っている。東大オケは東大生のみで構成される唯一のオーケストラで、トップクラスの指導者陣の下で大学の式典での演奏や日本各地のホールでの演奏を行なっている。来年には創立100周年を迎えるまさに伝統と実力のオーケストラだ。そのオーケストラが今年も各地で公演を行っている。既に東京オペラシティ、那須野が原ハーモニーホールでの演奏を終え、来たる8月12日に札幌文化芸術劇場hitaruにて今回の演奏会を締めくくる。
今回の北海道公演について担当外務の橋床亜伊瑠さん(理・3年)に聞くと「札幌出身の自分にとって、新しい令和という時代の初めのサマコンとして、そして今までの東大オケ100年間の集大成として北海道で演奏できることに感動している。今回の曲は明るく終わる曲が多いが、そこに至るまでの過程を聴くことでより深い感動が生まれると感じているので、曲全体とその流れを楽しんでいただければと思う」と語っていた。毎年北海道出身の団員が入っている団にとっても北海道は身近な存在となっている。
今回披露する曲は、
・ヴェルディ/歌劇「ナブッコ」序曲
・ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
・チャイコフスキー/交響曲第5番 ホ短調
の3曲。どの曲も夏を体現したとでもいうべき熱い曲だ。演奏会のトリを飾るチャイコフスキーの交響曲第5番は激しくも優雅な曲であり、聞き応え満点である。その中でも第2楽章冒頭のホルンのソロの美しさは有名だ。今回の演奏会でソロを担当する佐藤尚弥さん(工・4年)は、「今回の演奏会は金管楽器の目立つ曲が多く、それぞれの曲の良さが目立っていますが、それ故に雰囲気づくりが難しい曲ばかりです。チャイコフスキーの交響曲第5番もメロディーの意図にさまざまな解釈がある難曲です。今回演奏するに当たっては、さまざまな良さを出せるよう演奏会毎で趣向を変えています。連日暑い日が続いているので、暑すぎない演奏ができればと思います」と意気込み十分に語った。
寄稿=田畑佑宜(経・3年)
コンサートミストレスからのコメント