9月21、22日に、オープンキャンパス第1弾が開催された。例年本郷キャンパスで行われるが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためオンライン開催となった。バーチャルSNS「cluster」上に再現された東大の建物の中や周辺を自らのアバターで散策できる「バーチャル東大」など、オンライン特有の企画もあった。
22日には仮想空間上の安田講堂で講演会が行われ、藤井輝夫教授(東大生産技術研究所)と稲見昌彦教授(東大先端科学技術研究センター)がアバターで登壇した。両講演にはコメント機能で視聴者からさまざまな質問や反応が寄せられるなど、講演者と視聴者の間の活発な交流が見られた。
藤井教授は海洋プラスチックごみ問題や深海生物を例に、深海探査の重要性と魅力を語った。海洋調査法についても触れ、工学とデザインの融合により自由度の高い海洋観測機器の開発を目指す「OMNI」(大規模海洋観測プロジェクト)を詳しく取り上げた。
稲見教授はVR技術の活用例や可能性について講演した。現実と仮想空間の違いを例に、環境が変わると能力の発揮の仕方も変わるとした。講演の後半では「バーチャル東大」制作者でVRサークルに所属する東大の学生3人が登壇。制作期間は約1カ月半で、本番直前まで制作をしていたと明かした。
この記事は2020年9月29日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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著者に聞く:『鉄道と刑法のはなし』和田俊憲教授(東大法学政治学研究科)
キャンパスのひと:江口大志さん(養・3年)
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