インタビュー

2014年5月7日

NPO法人YouthCreate代表 原田謙介さん「長期展望を持ちすぎない」

20140428原田さん.jpeg―まず、原田さんが現在代表を務めているYouthCreateについて教えてください。

NPO法人YouthCreateという団体で「若者と政治をつなぐ」ということをモットーに活動しています。 もともと自身が学生の頃、ivoteという学生団体を立ち上げていたのですが、 その延長にあるのが今のYouthCreateです。 ivoteとYouthCreate、それぞれの立ち上げの際の想いの違いを2つ紹介します。

1つは、ivoteが国政中心だったのに対し、今のYouthCreateでは地方政治にも目を向けている、ということ。 もう1つは、YouthCreateでは選挙に特化しすぎないで活動をしているということです。選挙のとき以外にも、政治は動いています。普段から市民が政治に目を向け、政治に絡む機会を作り出そう、と考えています。

―ivoteを立ち上げようと思ったきっかけは?

大学1、2年の時に、国会議員のもとでインターンをしていました。その機会に、政治が大事だ、ということや、政治家は真面目な人たちなのだ、ということは痛いほど分かりました。同時に、自分と同世代の友人達は、あまり政治に関心を持っていないばかりか、負のイメージすら抱いているということも感じたのです。

彼らがそのようなイメージを持つのも無理はありません。 理由は2つあります。1つは、投票に行くのが高齢者メインばかりということになると、政治も高齢者向けの政治ばかりになってしまい、若者にとっては悪循環が生まれてしまっているということです。 もう1つは、現在行われている政治的アクションの多くは、今のための政治であって、未来のための政治ではないということです。

そのような中にあって当時自分が、学生として何ができるか考えたときに、まずは自分と同世代の人たちの政治的関心を高めたいと考えたのです。

では、学生時代はその活動がメインでしたか?

いえ。サッカーが好きで、むしろサッカーばかりしていました(笑)。 海外に行くことも好きで、一人バックパッカーとして、2ヶ月弱くらい旅にでたりもしていましたね。 「地球の歩き方」という本がありますが、その本が扱っていない国に行きたかったのです。 そこで2009年にバングラディシュへ行きました。民家に1週間くらい泊めてもらったりして、皆優しかったです。

今の学生に対して、何かメッセージをお願いします。

アドバイス、というよりは、自分がやっておけばよかったなぁ、と後悔していることが2つあります。 1つは、長期で留学しておけばよかったなぁ、と思います。 それからもう1つ、大学内の、色んな制度を使い倒せば良かったな、と思っています。 最近は、アクティブな人ほど大学の外に出て行く傾向がありますよね。でも、大学内の仕組みやプログラムを有効活用できるのも大学生の特権です。今の学生には、そのような大学内のアセットも、十分活かしてほしいですね。

キャリア選択についてはどうでしょうか?

自分が「これがやりたい」「ここを変えたい」と思ったことに、ストレートに、かつ、素直に取り組むことですね。その際、形にこだわるのは本末転倒だと思います。例えば、「組織にはいりたくないから起業をする」というのは少し、形にこだわりすぎた選択ですね。自分のやりたいことが先にあって然るべきです。その方法や形は、自ずとついてくるものなのではないでしょうか。

それから個人的には、長期展望を持ちすぎないことも大事だと思います。時代は変わり過ぎますから、僕自身は、10年後の自分を心配しすぎるのではなく、5年先を見据えて行動するようにしています。

ありがとうございました!

原田謙介さん:NPO法人YouthCreate代表。1986年生まれ。2012年東京大学法学部卒業。東京大学在学中、国会議員事務所でのインターンを経験。その経験を基に3年次に20代の投票率向上をめざし、学生団体ivoteを設立。卒業後も「若者と政治をつなぐ」をコンセプトに活動中。 文:菅野千尋

公益財団法人東京大学新聞社は、2014年5月に開かれる五月祭で、 「東大生よ、政治家を目指せ!?!?!?」というイベントを開催します。 今回インタビューにお答え頂いた原田さんの他にも豪華ゲストをお招きし、 日本の政治家について熱く語ります! 日時:5月18日 14時半頃〜17時過ぎまで 場所:本郷キャンパス 法文1号館21教室 事前申し込みは不要!皆さんのご来場をお待ちしております! イベント詳細はこちら(「参加」ボタンを押してください!) (詳細な日時は今後、若干変更される可能性もございます。随時ご確認ください。)

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