2025年1月14日

AIとどう向き合う?ジャーナリズムの未来は? 1月号「AI・ジャーナリズム特集号」の見どころを一挙紹介 

1月号見どころ紹介

 

 2025年も幕を開けてから早2週間。今年はどんな1年になるのでしょうか。

 

 昨年もさまざまな変化のあった1年でした。うれしいニュースもあれば、心が痛む出来事もありました。新年最初の1月号で東大新聞がテーマに据えたのは「AI」と「ジャーナリズム」。生成AIの発展が目覚ましかった昨年。AIの発展が今後社会、そしてジャーナリズムに与える影響、これまでのジャーナリズムのあり方や今後必要とされる役割を探ります。新しい技術の発展を心に留めつつも、伝統に思いをはせる号になっていたら幸いです。

 

 こちらのページでは1月14日発行の「AI・ジャーナリズム特集号」の見どころを一挙に紹介します!最後に発行責任者よりコメントも掲載しています。

 

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記者は真偽を嗅ぎ分ける「情報のソムリエ」 再考する新聞の役割 林香里教授インタビュー

 

 年々減少する発行部数や「新聞離れ」が謳われている今、新聞に課せられる役割とは。情報社会が進んだ今、社会に情報を届ける今後の新聞の道筋も再考する必要があるでしょう。近年のテクノロジーの発展やオンライン媒体の進展なども期待される現在の状況や今後のジャーナリズムのあり方について、メディア、ジャーナリズム研究が専門で2021年より東大の理事・副学長も務めている林香里教授(東大大学院情報学環)に話を聞きました。

 

<特集>東大新聞4世代座談会 大学報道と新聞 変わるものと変わらないもの

 

 それぞれ異なる時代の東大新聞を見守り、受け継いできた東大新聞の卒業生3名と現役の編集部員を交えた4世代による座談会。東大新聞の部員数も異なれば、発行頻度も異なり、座談会はまさに驚きと学びの連続でした。対話を通して見えてきた東大新聞、さらにはジャーナリズムの「変わらぬ精神」を探ります。

 

<特集>新聞社はAIを使いこなせるか 朝日新聞社メディア研究開発センターに聞く

 

 今は新聞社もAIを活用する時代になっています。朝日新聞社ではメディア研究開発センター(通称M研)という部署を社内に構え、独自のAI開発を進めています。情報を社会に届けるという新聞の役割において「AI記者」はどのような力を発揮するのでしょうか。そして人間の記者は今後どのように紙面制作に携わっていくのでしょう。AI開発の実態や学生新聞への応用可能性について話を聞きました。

 

<特集>生成AIが記事を執筆 AI記者vs東大新聞記者

 

 非常に自然な日本語を紡ぐ生成AIですが、果たして記者としてはどれほど力があるのでしょうか。一般的には経済記事やスポーツニュースにおいて強みを発揮すると言われている「AI記者」。今回はAIに東大アメフト部の試合レポートを書かせ、東大新聞記者による同内容の記事と比較検討を行いました。「AI記者」と「人間記者」のそれぞれの強みが見えてくるはずです。

 

<特集>学生はAIとどう向き合う?東大AI研究会インタビュー

 

 今やほとんどの学生がAIを学習に利用しているといっても過言ではない時代です。AIは非常に便利で、学生の学習を大きく手助けしてくれる一方で、近頃ではAIに大学の課題を全て行わせてしまう、といった問題も増加し、各大学もAIへの向き合い方には頭を悩ませています。東大AI研究会へのインタビューを通して大学生のリアルなAIとの向き合い方を検討します。

 

<特集>東大新聞ができるまで 信頼できるメディアとしての体制

 

 今、皆さんの画面に映る東大新聞は、果たしてどのような道のりを辿って記事となっているのでしょうか。100年以上の歴史を持つ『東京大学新聞』。その組織体制や1本の記事ができるまでの過程を編集部員の目線から紹介します。この記事を読んだ後に開く東大新聞にはより一層、言葉に込められた記者の思いが感じられるはず。

 

<文化>生成AIと創作活動 調和の方向性は 山口いつ子教授インタビュー

 

 ますます存在感を増す生成AI。近年では生成AIが起こす著作権侵害の問題なども取り沙汰される機会が増えてきました。また、生成AIによる文章の責任はどこにあるのかも議論の一つとなっています。情報法を専門とする山口いつ子教授(東大大学院情報学環)に話を聞きました。

 

<スポーツ>第101回箱根駅伝 東大から2人が出走

 

 ついに実現した「赤門襷リレー」。新春の箱根路を2人の東大生が駆け抜けました。東大生としては5年ぶりとなる箱根駅伝出走。関東学生連合チームの一員として8区を走った秋吉拓真さん(工・3年)と9区を走った古川大晃さん(総合文化研究科・博士4年)に出走前の心境を聞きました。後半には箱根駅伝後の2人のコメントも掲載。

 

1月号発行責任者より

 

 AIという、昨今急激に発展したテクノロジーとジャーナリズムという伝統ある概念を融合した本号。巻頭インタビューでは長年ジャーナリズム研究が専門の林香里教授に話を聞き、新聞の未来についての問題提起から本号は始まります。長く続いてきた伝統や体制を変革することは、勇気が必要で、戸惑いもある一方、変えたからこそ見えてくる新たな視点がある。変化の中にも変わらないものがあるきっとはず。林教授のインタビューからは伝統と革新を必ずしも二項対立にとらえなくても良い、というメッセージが込められているようにも感じます。

 

 記者座談会や東大新聞ができるまで、では東大新聞のこれまでの歴史を感じつつも、これからのジャーナリズムや報道のあり方、というものを考えさせられます。一方で、生成AIとの対決企画や朝日新聞メディア研究開発センター、東大AI研究会へのインタビューからはこれからの科学技術や情報との向き合い方を考えるヒントが散りばめられています。

 

 100年以上続いてきた東大新聞も変化の時を迎えているのかもしれません。東大新聞も変化を恐れず、さまざまなことに挑戦する存在でありたい、と思いを巡らせました。

 

 読者の皆さまにとっても希望あふれる1年になりますことを願っております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。(1年・丹羽美貴)

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