文部科学省は12月23日、大学および高等専門学校に対し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の徹底と学生の学修機会の確保を改めて要請した。各大学などにおける授業実施状況などの調査結果も示された。
文部科学省は大学などにおける教育を「直接の対面による学生同士や学生と教職員の間の人的な交流等も重要な要素」と説明。オンライン授業や学内施設の利用制限など学生の学修や生活に影響のある対応を講じる際は、必要性を十分に説明したり、代替措置を講じたりするよう求めた。
対面授業の実施に当たっては、感染対策についての学生の理解状況の把握や不安のある学生に対するオンライン授業や相談体制の整備などが示された。オンライン授業はCOVID-19対応の特例として弾力的な運用が認められるものとし、同時性や双方向性のある授業設計などが求められた。学外、課外活動についても、多くの感染事案が報告されている現状を受け、一層の注意喚起が要請された。
授業実施状況の調査では、調査対象となった377校のうち190校が後期などの授業の半分以上を対面で実施(10月20日時点)。対面授業が半分未満であるとした残りの学校の約8割が、授業形態について「ほぼ全て」か「大多数」の学生が理解・納得していると回答した。対面授業が半分未満であるとした大学の6割超が1都3県に集中していることも明らかとなった。