東大大学院工学系研究科・工学部は7月21日、「メタバース工学部」の設立を発表した。学部生や大学院生だけでない全ての人を対象に、産学の連携で最新の工学や情報学に関するオンライン中心の教育プログラムを提供し、DXを推進できる人材を育成する場のダイバーシティー実現を目指す。
メタバースとは、インターネットを介して利用する仮想空間のこと。デジタル技術で社会を変容させるDX(デジタルトランスフォーメーション)を担う人材の育成を目的とし、年齢、ジェンダー、立場、住んでいる場所などにかかわらず全ての人が工学や情報を学べる場となる。
中高生と保護者に工学や情報の魅力を伝える「ジュニア工学教育プログラム」(ジュニア講座)、社会人や学生の学び直しなどを目指す「リスキリング工学教育プログラム」(リスキリング講座)の2種類のプログラムを提供する。中高生と工学部生を対象に総合情報サイトを立ち上げ、キャンパス訪問や疑似入社などの体験談を発信。特に女性の工学キャリア情報を提供し、工学分野のダイバーシティー推進を加速する。
8月21日に中高生向けのサマースクールが開講され、9月23日にメタバース開講式、10月1日にはリスキリング講座が一部開講される。ジュニア講座は参加費無料で講座ごとに個別募集が行われる。リスキリング講座は社会人の参加は基本的に法人単位となり、社会人以外は当面AI講座のみ参加可能となる。