五月寄席
東京大学落語研究会
@工学部8号館1階工83教室
2日とも終日
昨今巻き起こる落語ブームに、東京大学落語研究会部長の眞田英弥さん(文Ⅱ・2年)は目を細める。「今年は新歓も好調なんです」。今年、注目すべき五月祭企画の一つだ。
五月祭での演目は実に多種多様。コンセプトは、「いろいろなお客様に楽しんでもらうこと」。だからこそ、落語にとどまらない公演を終日行う。午前は「若獅子落語会」と呼ばれる落語、午後は落語だけでなく漫才やコントを披露する。両日最後に上級生の手によって行われる「オールスター大喜利」は必見だ。
毎週金曜日に全体の部会を行っているが、実演の練習は各コンビ・演者で進める。東大入学以前での経験者も増えてきたが「漫才を見るのが好きでサークルに入ってみたら、そのまま面白さに引かれて演者になる人も多いですね」と眞田さんは笑う。漫才は部員たちで質を高め合うが、落語は東大卒落語家として有名な春風亭昇吉さんの手ほどきを受けることもある。「プロの方の演技を吸収するつもりで頑張っています」
五月祭に向けての準備期間は2週間ほどと意外と短い。「落語の場合、古典落語といって、もともとある根多(ねた)をアレンジして演じることが多いです。その分、声の使い分けなど演技力が問われます」。特に、所作の確認や方言・言葉遣いをチェックすることは不可欠だ。「お客様の中にも詳しい人が多いので、演じる中でも丁寧な言葉遣いは心掛けなくてはいけません」と眞田さんは語る。
「一番大事なのは、楽しんでもらおうという気持ちです」と眞田さんは力強く言う。プロ根性の乗った迫真の演技に注目だ。
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この記事は、2016年5月10日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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