東大ラクロス部男子は8月19日、早稲田大学とリーグ第3戦を戦い6-7で惜しくも敗れた。第1クオーター(Q)序盤から両者とも得点を重ね、競り合いの展開に。第4Qは3点差で東大がリードするも終盤、早大の猛追に遭い4点を奪われた。東大は続く法政大学戦にも敗れ2勝2敗。最終、第5戦で意地を見せたい。(取材・佐藤万由子、新内智之)
東大|1221|6
早大|1204|7
第1Q、序盤から試合は大きく動いた。主将・酒主涼平が相手オフェンスに激しくアタックし、ボールを奪う。5番大尾嘉陸仁がゴール裏の1on1ののちにシュートを放ち、先制ゴールを決めた。しかし5分過ぎ、相手エースの攻撃で1点を失い、同点に。膠着(こうちゃく)した状態で第1Qを終えた。
第2Q、開始2分で15番川嶌周平が得意の1on1を仕掛け、走りながら力強いシュートを決めた。続いて8分、大尾嘉がジャンピングシュートを叩き込み、3-1とリードを広げる。10分、相手ディフェンスの激しいチェック(ボールを持つ相手選手のクロスや体をクロスでたたくこと)によりボールを奪われ、そのままゴールを決められ3-2に。第2Q終了直前には相手エースアタッカーのショットが再び炸裂。ゴーリー・齋藤晃生がセーブしたかと思われたが、惜しくもゴールラインを割り、3-3の同点と引き離すことができない。
つづく第3Qでは東大が粘りのプレーを見せた。10分、酒主がゴーリーの横をすり抜ける鋭いシュートを放ち、均衡を破る。華麗な連携プレーも披露した。69番松本隆太郎が相手ディフェンスを引きつけながらパスを回し、9番村上蓮がスタンディングシュート(両足を地面について立ち止まった状態で放つシュート)を炸裂させ、5-3とリードを広げる。その後もディフェンスが粘りを見せて強気の相手オフェンスを抑え込み、2点リードのまま最終第4Qを迎えた。
第4Qは驚きの展開に。4分、相手ファールでエキストラマンオフェンス(相手のファールによる退場で、相手より人数が多い状態でプレーすること)を獲得。このチャンスを逃さなかったのが、53番野々口真伍だ。遠い位置から強烈なショットを放ち、6-3に。ここまで着実に積み上げてきた勝利への布石が、早大の猛追でもろくも崩れ去っていく。7分、ゴール前まで持ち込まれ、上がってきたディフェンスの選手に得点される。11分、トップからのランニングシュートを決められ、1点差に。苦しい展開の中、試合終了まで残り50秒。ボール保持に努める東大だったが、痛恨のターンオーバー(攻撃側がボールを失い、相手側にボールが移ること)により焦ったディフェンスがファールを犯してしまう。反則としてマンダウンディフェンス(自チームに一時退場者が出てしまい、人数が少ない状況で守ること)をとられ、ディフェンスが2人欠けた厳しい状況に追い込まれる。この機を逃さなかった早大がゴール左隅に強烈なショットを決め、ついに同点とされてしまう。続くファイスオフでも相手にボールを保持され、東大は守る一方の苦しい展開に。そして試合終了15秒前、早稲田のスタンディングシュートがゴールを揺らした。ほどなく試合終了のホイッスルが鳴り、選手たちは悔しい表情をにじませながら試合報告を行った。
フェイスオフで早大に優位に立たれるなど、課題はいくつかあったが、序盤から東大の強さが発揮できている試合内容だった。BLUE BULLETSのOBも駆けつけ大声援の中、悔しい敗戦ではあったが、この悔しさを残り試合で昇華してもらいたい。
主将・酒主涼平選手のコメント
序盤からリードを取りつつ追いつかれる厳しい展開でした。後半も良い形でOFできリードを取りましたが、一瞬の隙をつかれて逆転を許してしまいました。悔しい敗戦ですが次戦に向けて切り替えていきます。