「学生日本一」を掲げる東大ラクロス部男子。その目標を叶える第1歩に、関東学生ラクロスリーグ戦がある。東大はブロック初戦の明治大学戦に勝利するも、早稲田・法政に敗北を重ね2勝2敗という厳しい展開に。
そして9月17日、武蔵大学とのブロック最終戦を迎えた。ブロック戦を突破し、FINAL4(関東準決勝)へ進出するには、勝利が絶対条件というなか、ホーム御殿下の地で強敵相手に執念の勝利を掴み取った。(寄稿=東京大学運動会ラクロス部男子・米今咲喜)
第1Q、東大ディフェンス(DF)は2年LG#45能見太貴を筆頭に堅守を見せつけ、相手に決定機を作らせないように。そんなディフェンスの奮闘に応えたい東大オフェンス(OF)は多数のショットを放つも決めきれず、もどかしい時間が続いた。
そんな中迎えたQ終盤、4年MF#51阿江来途が得意の俊足を生かしてOFコートに駆け上がると、ゴール横でパスを受けた主将4年AT#55酒主涼平が得点し、1-0と遂に均衡が破れる。
第2Qは相手の見事な1on1からゴール前にパスを通され1-1と追いつかれるものの、その後の危うい展開はゴーリー4年#3齋藤晃生の好セーブでなんとか乗り切り、ゆるやかな展開で前半が終了。
なんとか追加点を勝ち取りたい東大。第3Qは一進一退の攻防が続いた。
立ち上がりのOFで魅せたのはエース、4年MF#9村上蓮。得意の表1on1から武蔵DFに切り込み、相手ゴーリーの股を抜くランシューを突き刺した。
しかし、直後のDFで失点を許し、2-2と追いつかれる。
Q7分では、4年AT#33松本大輝の得意のスタンディングシュートが決まり、3-2となるも、再び3-3と同点に追いつかれ、運命は最終第4Qに委ねられた。
勝てばFINAL4進出の可能性が残り、負ければ2部校との入れ替え戦の可能性も出てくる最終戦。グラウンドには緊張感が漂う。
第4Q開始のホイッスルとともに東大OFが果敢に攻め、決定機も生まれるが、待望の勝ち越し点は奪えず。
そんな中迎えたQ5分、東大はファールにより痛恨のマンダウン(相手OFが一人多い状態でのDF機会)を許す。しかし、DFの奮闘によりなんとか危機を脱した。
試合時間残り5分、早いパス展開で相手DFの隙を作ると、エースMF#9村上による全身全霊、執念のスタンシューがゴール右隅に突き刺さり、4-3。会場のボルテージは最高潮となった。
このまま逃げ切りを図りたい東大。もう後が無い武蔵大学は、残り時間わずかとなったところで3人でボールダッシュを狙うが、キープ力に長けたAT#53野々口が15秒以上を稼ぐことに成功。
惜しくもラインアウトとなり、ハーフに上がったゴーリーに通されたところで相手がタイムアウトを要求し、試合時間は残り6秒。
タイムアウトがあけ、会場中が固唾を飲んで最後の瞬間を見守った。
エースにボールを託した武蔵だが、副将4年LG#56吉田健人が対峙し、相手の手元を制限しショットを打たせず、長すぎる6秒の終わりを告げるホイッスルが御殿下グラウンドに響き渡った。
10月7日、Bブロック全試合の結果が出揃い、東大の4年ぶりのFinal4進出が決定した。Final4の対戦相手は日本体育大学。Aブロックを全勝で通過した今年度の筆頭優勝候補であり、今年度の東大も何度も敗北を喫している強敵だ。
10月15日11時、駒沢第一球技場にて、学生日本一に向けて本当に負けられない一戦の火蓋が切られる。スタンドもフィールドも一体となって勝利をつかむべく、東大ラクロス部男子に今後も熱い声援をお願いしたい。
試合の模様は公式Youtubeのライブ配信アーカイブよりご覧いただけます。
https://www.youtube.com/live/NVGjTXHPD4U?si=mzv0qREeh6vmeFtl
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