2022年12月10日、東京大学ラクロス部男子が、関東新人戦で優勝を果たした。
ラクロス部男子、通称BLUE BULLETSが新人戦を制するのは13年ぶり。さらに今大会からは新人戦に各地域の優勝校が出場する全国大会が設けられたことで、東京大学は史上初の関東代表校として全国大会へと駒を進める。今後のラクロス部の活躍に目が離せない。(寄稿=東京大学運動会ラクロス部男子・米今咲喜)
ラクロスという競技をご存じだろうか。ラクロスは「地上最速の格闘球技」の異名を持つカレッジスポーツで、現在、日本のラクロスチームは約350チーム、競技人口(会員数)はおよそ13,500人。毎年チーム数も増加している今大人気のスポーツだ。早稲田大学や慶應義塾大学、明治大学などの強豪ひしめくなか、東京大学は関東学生リーグ1部に所属し、創部以来、2度の学生日本一、5度の全日本選手権出場を果たした学生屈指の強豪校だ。
ラクロスの関東新人戦にはサマーと呼ばれる夏の大会とウィンターと呼ばれる冬の大会がある。
サマーでも東大は優勝を目標に掲げ挑戦したが、初戦で獨協大学に惜敗し、一回戦敗退という悔しい結果に終わった。
サマーの悔しさを忘れず、ウィンターでの雪辱を誓い再スタートした東大。同期一丸となって、戦術やフィジカルをみがき、「自分達のラクロス」を追求した。早朝の同期練、ジムでのトレーニング、戦術ミーティングなど、時間を惜しまずラクロスに没頭した。
そして迎えたウィンター。リーグ戦形式の予選を勝ち抜けば、翌週の決勝トーナメントに進むことができる。東大は慶應義塾大学と青山学院大学とともにEブロックに振り分けられた。予選ブロック突破には2勝が絶対条件だったが、2試合とも相手を圧倒し3─1で勝利、無事決勝トーナメントへの切符を手にした。
1週間後、迎えた決勝トーナメント。初戦の相手は明治大学。両者一歩も譲らず、延長戦にまでもつれこむも引き分けに終わった。予選時の得点が功を奏し、東大が勝ち進むこととなった。
つづく準決勝では早稲田大学と激突。サマーの優勝校でもあった早稲田大学には、予選以降綿密な分析と対策を敷いていた。早稲田のオフェンス陣を無失点に完封し、目標達成のかかった決勝へ進出。
決勝の相手は一橋大。国立大学同士の対決となった。相手のディフェンスに苦しみ前半は無得点で折り返したが、後半に隙をついて立て続けに2得点。サマーの雪辱を果たし、優勝を掴(つか)みとった。
3月16日から3日間にわたり岡山にて全国新人戦大会(あかつきカップ)が開催される。
関東覇者としての矜持(きょうじ)を胸に、さらに進化した「真っ向勝負で圧倒するラクロス」で同世代の精鋭が集う場を真っ青に染め上げる。
また、全国大会後には一大大会である関東学生ラクロスリーグが控えている。2年生となった彼らも戦力に加わり、新たな歴史を刻んでいくことだろう。連載形式で随時情報をお伝えしていくので、今後もBLUE BULLETSへの熱い声援をお願いしたい。
【ラクロス部のウェブサイトなど】