東京大学新聞社は、第74回駒場祭2日目の11月25日(土)の午前10時〜正午にシンポジウム「メディアはリアルを伝えられるか」を開催します。場所は東大駒場Ⅰキャンパス13号館1階1312教室。参加費無料。事前申し込みは記事末のフォームからお願いします。事前申し込みの定員は65名(先着順)ですが、当日席のご用意もあります。
現代のジャーナリズムは「リアル」を報道する役割を担い切れていません。インターネットで世界中の出来事や価値観がリアルタイムで共有されるようになりました。それに伴って年々ジャーナリズムの取り扱う内容が多様化し、発信手段もSNSの登場でさまざまに分かれています。SNSの普及で個人が情報発信の担い手となり、マスメディアなどの情報機関は、タブーとされてきたものを含め、コンプライアンスを踏まえた偏りのない報道を求められるようになりました。より多くの人々に発信するために、各種SNSサービスの枠組みの中で表現する必要性も生じています。原発事故やコロナウイルスなど「リアル」を構成する情報の中身の難しさから、報道内容を分かりやすくすることで情報の正確性も失われることがあります。ジャーナリズムは正確性と分かりやすさを両立して実現するのでしょうか。
コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻、人工知能の発達など、次々と起こる個人の理解を超えた出来事を知る上で情報メディアの役割は問い直されています。本企画では現代のジャーナリズムの置かれた状況を整理し、分かりやすく、正確な報道に対して今一度「情報メディアにできること」について再考することを目指します。当社のシンポジウム開催は4年ぶりとなるほか、来年3月発行予定の「合格記念号」は本紙の発刊3000号を迎える節目でもあり、情報メディアの価値そのものにスポットライトを当てたシンポジウムとして実施する運びとなりました。
当日は、ゲストとして伊藤大地さん(朝日新聞デジタル編集長)、白川大介さん(日本テレビ報道局)、保坂直紀特任教授(東大大学院新領域創成科学研究科/サイエンスライター)を招待。3部構成で、第1部では取り扱う発信内容、第2部では発信手段の多様化・複雑化についての所見を3者それぞれの取り扱う分野での実践から発表します。第3部では、第1・2部を踏まえてリアルを報じる上での分かりやすさと正確性の両立について、ジャーナリズムの果たせる役割について最後は来場者も交えた全体討論を行います。モデレーターは本紙記者の清水琉生(理・3年)が務めます。
テレビや新聞、書籍などは時代遅れの「オールドメディア」とされることが少なくありません。これらのジャーナリズムを作り上げている情報発信のプロの「リアル」への向き合い方を知り、メディアで伝えられること、求められる役割について共に考えませんか。
開催要項
日時:11月25日(土)午前10時〜正午(開場9:30)
場所:東大駒場Ⅰキャンパス13号館1階 1312教室
事前予約制(先着65名、当日席あり)
予約はこちら↓