最新ニュース

2023年7月16日

文科省、国際卓越研究大学の選定に向け東大視察へ

 文部科学省(文科省)は6月末、7月中に国際卓越研究大学の選定のため東大を現地視察すると発表した。東大のほか京都大学、東北大学も視察の対象に含まれている。一部メディアでは上記の3校が認定される有力候補だと報じられている。

 

 文科省が昨年公募を開始した国際卓越研究大学は、東大を含め10件の申請があった。内閣府の会議や文科省の審議会などによる審査や現地視察、大学との対話を経て、本年度には認定校が決定される見通し。認定された場合、科学技術振興機構(JST)が設置する10兆円規模の大学ファンドによる支援が来年度から行われる見込みだ。

 

 国際卓越研究大学は、文科省が日本の大学の研究論文が量・質ともに低調傾向であることを危惧して設定。「国際的に卓越した研究の展開及び経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が相当程度見込まれる大学」を認定する。選定要件として①国際的に卓越した研究成果を創出できる研究力②実効性高く、意欲的な事業・財務戦略③自律と責任のあるガバナンス体制─の三つを挙げている。具体的には、世界トップクラスの研究者や博士課程学生、若手研究員らの獲得や活躍の推進、ジェンダーギャップの是正などのダイバーシティの担保などが含まれる。

 

 東大が2021年に発表した行動指針「UTokyo Compass」では、自律的で創造的な大学活動の基盤となる「経営力の確立」を軸に、多様な学術の振興、多様性と包摂性の推進や若手研究者の育成などを掲げていた。大学院では現在20の国際卓越大学院教育プログラムが設置されていて、若手研究者の育成を目指している。

 

【記事修正】2023年7月29日15時13分、見出し中の表現を改めました。

タグから記事を検索


東京大学新聞社からのお知らせ


recruit

   
           
                             
TOPに戻る