みなさんは、東大生はどんな人だと思いますか? 「真面目」「ガリ勉」「変わり者」など、さまざまなイメージを持っているでしょう。東大新聞オンラインでは、読者のみなさんから東大生に対するイメージや疑問を募集しました。ご協力ありがとうございました。ここでは、集まった皆さまの声の一部を取り上げながら、記者が東大で受けた印象を紹介します。
――頭の回転が速そう
確かに頭の回転が速い人が多いですね。頭の回転が遅い記者は、たまに話についていけないことがあります。レストランで割り勘をするときはお金の計算が速く、会話をするときも即座に気の利いた返しやツッコミをされ、笑いのセンスに長けている人が多く一緒に話していて楽しいです。
東大生は頭の回転が速いが故に早口の人が多いとよくいわれます。確かに非常に早口の人もいますが、たいていの東大生は普通の話し方をしている印象を受けます。
――常に高い目標やモチベーションを持っていそう
これは人によりけりといったところでしょうか。将来は国際弁護士になることを目指し1年生から司法試験予備試験に向け猛勉強している人や、起業を目指しインターンを頑張る人、さまざまな言語を学習する人など、意識が高い人が多いのは事実です。
一方、大学受験で燃え尽きて、入学後はあまり勉強せずに遊びほうけてしまう人や、寝坊やサボりを繰り返し授業にあまり出ない人も少なくないですね。
――あることに熱中したらとことん熱中しそう
アニメやアイドルのオタクなど、自分の趣味にのめり込む人が多いように感じます。また、アルバイトやサークル活動に身を捧げる「社畜」や「サー畜」と化している人や、降年・留年覚悟で部活に熱中する人も周りにいます。
一方で、探究心や好奇心が旺盛で、さまざまなことに手を出し挑戦している人も多いので、これも人によりけりだと思います。記者が東大で一番強く感じるのは、東大生はキャパシティが広い人が多いということです。忙しい中、要領良くバイトやサークル、課題など多くのことをこなせる人には感服させられます。ただ、キャパシティを超えてしまい疲れ果てて、学業がおろそかになってしまう人も少なくありません。
――幼い頃から、高度な教育を受けながら並外れた努力を重ねていそう
小学生の頃から学習塾に通って中学受験を経験した人が多く、名門校出身が多いのは確かです。ただ、日頃から勉強を積み重ねるコツコツ型と、そこまで頑張らなくても要領が良いが故にちゃっかり勉強ができてしまう天才型に分けられるのではないかと感じます。
――日常会話の内容が高度そう
確かに会話の内容が高度なときはあります。記者が大学で鼻血が止まらず困っていたときには、同級生から「鼻血が出る場所はキーゼルバッハ部位って言うんだよ!」と教えてもらいました(笑)。また、テーマパークに行ったときは、絶叫系アトラクションを物理的に分析している人がいました。一緒に話していて、とても勉強になりますし、たいていの人は面白がって高度な話をしているという感じです。ただ、常に高度な会話をしているわけではなく、世間話や最近の流行についてなど、普通の大学生らしい会話が多いと思います。
――大学に入ってからどのくらい勉強しているのですか
まず言えるのは、ほとんどの人が受験生の頃よりも大幅に勉強時間が減っているということです。あとは、人によりますね。司法試験合格などの高い目標を持つ人は猛勉強しますし、勉強しない人は本当に定期試験の直前しか勉強せず一夜漬けで試験を受けにいく人もいます。記者の場合、試験期間外の勉強時間は1日2時間もないような気がします(笑)。ですが、試験期間になると1日10時間以上勉強します。
――東大生であるが故に悩んでいることはありますか
やはり、東大生であるが故の悩みは尽きません。記者が学外の国際交流パーティーに行った際、他大学の日本人学生から大学名を聞かれ「東大です」と答えたところ、大きな悲鳴を上げられた上に「なんでこんな所に来ようと思ったの?」と聞かれ悲しくなりました(笑)。やはり、世間から希少な存在と思われることに困惑することはあります。店や映画館などで学生証を見せるのが嫌な東大生は、私の周りにもたくさんいます。
東大内では、周りが優秀すぎるあまり劣等感に苛まれることが多く、記者もそのことで悩んでいた時期もありました。ですが、周りが優秀だからこそ自分も向上心を持って成長できるのだと、今となってはこの環境に身を置けることに感謝しています。
◇
ここまで書きましたが、特別なイメージを抱かれがちな東大生だって結局は普通の大学生。ただ、優秀な人は本当に優秀ですし、その人々から大きな刺激を受けることができます。一概に東大生といっても皆、十人十色でそれぞれが個性を持っています。春から入学する人は、東大でのさまざまな出会いを楽しみにしていてください!
(文Ⅱ・1年)
【受験生応援2018】