東大の2次試験まであと5日。最後までラストスパートをかけることも大事ですが、試験の進め方など当日の流れは頭に入っているでしょうか。そんな不安を抱える受験生のために、2次試験を経験した1年生の東大生たち4人に当日を振り返ってもらい、気を付けるべきことなど意見を出し合ってもらいました。今回は、本郷キャンパスで受験する理系受験生編です。
――当日の朝、試験が始まるまでどのように過ごしていましたか
A「チョコを買って、あめ玉のようになめながら食べていました。下手に知識を詰め込もうとするとかえって緊張すると思ったので、電車内や試験前などはほとんど勉強していませんでした」
B「参考書を見るとかえって緊張するので音楽を聴いていました」
C「1日目は古文単語と塾の現代文のプリントの見直しを、2日目は心配な化学反応式のチェックなどをしていました。朝・昼共に次に受ける科目に向けて脳みそを慣らすようにしていました」
D「リラックスするために自分の好きな音楽を聴いていました」
――受験した教室で気づいたことがあれば教えてください
A「文学部か経済学部の講堂で受験しました。教室がかなり広くて、リスニングがやや聞き取りづらかったです」
B「受験した教室は覚えていません。机があまり広くなかったです」
C「医学部2号館の大きな階段教室で受験しました。高校の時に見たことがないくらい大きくてきれいな教室だったので、入ったときに驚きました。机が結構古くて場所によってはひび割れていたりするようで、隣の人が各教科の前に試験官に頼んで下敷きを用意してもらっていました」
D「工学部六号館で、廊下が寒いなあという印象を受けました。あとは、試験教室と同じ階のトイレ2個中1個水が流れなくなってしまっていて、長蛇の列が出来ていたのを覚えています」
――実際に試験を受けてみて、試験の内容や進め方について予想していなかったことがあれば教えてください
A「本番の国語では文系の人たちと終了時間を合わせるためか、試験回答時間が過ぎても30分かそれ以上待ちました」
B「休憩が長いことが印象的でした」
C「数学がいつもより簡単に感じたこと、化学の大問の順番が少しいつもと違ったこと、自由英作文のテーマが相変わらず不可解だったことが印象に残っています。英作文はあまりにも予想の斜め上をいく問題でなかなか手こずったので、大問を解く順番をいつもと少し変えざるを得ませんでした」
D「試験を受けながら全体的に昨年よりも易化していると感じ、普段とは多少解く順番を変えた科目もありました」
――昼休みはどう過ごしていましたか
A「外の空気を吸いながら知り合いとひたすらしゃべっていました。漢字とか簡単なところの答え合わせはやった記憶があります」
B「少なめの昼食を取り、音楽を聴きながらキャンパス内を散歩していました」
C「まずお弁当を食べました。その後トイレに行きがてら建物の入り口まで行って帰ってきて、次の科目の準備をしました。ずっと座っているのも大変なので、ちょっと立って体を伸ばすのがいいと思います」
D「軽食を食べて、初日は数学の苦手分野の復習をし、2日目は音楽を聴いていました」
――1日目の試験を終えた後どう過ごしていましたか
A「英語の長文を軽く読んで、化学の暗記系の最終確認をやっていました。結局寝た時間はいつもと変わりませんでした」
B「YouTubeを見てからいつも通りの時間に寝ました」
C「疲れたのでゆっくりしていました。数学でのミスを思い出したりもしましたが、とりあえず気にせず2日目に備えました。1日目の前と同様早く寝ました」
D「過去に間違えた物理と化学の問題の見直しをしてから、早めに寝ました」
――1日目と2日目で異なっていたことがあれば教えてください
A「1日目は数学の事故がかなり不安でものすごく緊張しましたが、実際は数学がかなり簡単だったので、2日目は落ち着いて取り組めました。理科と英語がいつもよりスピーディーに解けたと思います」
B「特になかったです」
C「英語・理科が得点源だったのでそういう意味では2日目の方が少し緊張しましたが、2日目の方が会場には慣れていたのでその点は少しだけ楽でした」
D「比較的初日2日目共にリラックスして試験に臨むことができました」
――印象に残っていることやハプニング等があれば教えてください
A「机のサイズが思ったより小さくて解答しにくかったのと、トイレがかなり混んでいました」
B「三四郎池の散歩はいいリフレッシュになりましたが、縁起が悪いことに後から気が付きました」
C「1日目に龍岡門を入ると右にあったローソンから知り合いが出てきて、『腕時計を忘れてしまった』と言っていました。その人と別れた後に自分の教室の時計を見てみると、『調整中』と書かれて見ることができませんでした。時計忘れには気をつけたほうが良いと思います」
D「隣の席の人が集合時刻に遅刻してきた上に、センター試験の受験票を忘れていたのが印象に残っています」
――全体を通して気を付けた方が良いことや、しておけば良かったことを教えてください
A「とにかく落ち着くこと、焦ったときは試験中でも迷わずトイレに行って外の空気を吸うことが大事だと思います。正直トイレで2、3分失っても点数はほぼ変わらないと思うので、ガンガン行きましょう」
B「日頃から規則正しく早寝早起きをしており、当日もそれを守ったので非常に調子が良かったです。生活リズムに気を付けると良いと思います」
C「本郷にせよ駒場にせよ東大のキャンパスはとても広く、地図を見ていても迷子になるときはなります。焦らずに近くの試験場の人に聞くと良いでしょう。また、とりあえず無理やりでも良いので気持ちに余裕を持つと良いと思います。恐らく入試では自分が試験を受けているキャンパスを鑑賞するくらいの余裕が求められているのではないでしょうか」
D「パニックになってしまっては全てのペースが崩れるので、焦ったらどんなに時間がないと思ってもまずは1回深呼吸をして落ち着くべきでした」
以上を参考に、試験に向けて万全の準備をしておきましょう。
【受験生応援2018】