昨年国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在した東大卒の宇宙飛行士・大西卓哉さんのミッションと研究成果の報告会が12日、安田講堂で開催された。無重力空間での研究や生活が紹介され、「115日間はあっという間だった」という大西さんの話に約千人の観客は熱心に耳を傾けていた。
ミッション報告では日本人として初めてロボットアームによる物資補給船の捕獲を担当したことや、小動物の長期飼育実験で世界初のマウス全数生還に成功したことを映像と共に説明。質疑応答で夢をかなえる方法を問われると「将来何が役に立つかは分からない。自分の将来に直接関係ないと思っても今やるべきことを一生懸命やることが大切」とメッセージを送った。
報告会に先立ち、大西さんが宇宙に運んだ東大の淡青旗が五神真総長に返還された。大西さんは2016年7月から10月までの115日間、ISSに滞在した。JAXA宇宙医学生物学研究グループ長で宇宙飛行士の古川聡さん、JAXA宇宙科学研究所の石川毅彦教授らによる、ISSの日本の実験棟「きぼう」を利用した研究に関する意見交換会も報告会後に実施された。
この記事は、2017年6月20日号に掲載した記事を再編集したものです。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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