将棋の学生日本一を決める「第73回学生名人戦」が5月27、28日に開催され、将棋部の藤岡隼太さん(理Ⅱ・1年)が優勝した。学生名人戦での東大生の優勝は2015年の村上由樹さん(文・4年=当時)以来2年ぶり。
学生名人戦は地区大会を勝ち抜いた全国の大学生32人から日本一をトーナメント形式で決める大会。優勝という結果に藤岡さんは「信じられない」。研究不足があったという当日、2回戦では序盤のミスで苦しい将棋となったが、終盤で粘り勝ち切ったことで勢いに乗れたという。
藤岡さんは奨励会への在籍経験があり5級まで昇級したものの、中2の時に退会。その後は学業に専念し棋戦からは遠ざかっていたが、今年の東大合格を機に将棋部に所属して練習を再開していた。
今月17日にはアマチュア枠として、全プロ棋士参加の棋戦「第11回朝日杯将棋オープン戦」で中学生プロ棋士の藤井聡太四段と対局。相手は25日時点で歴代最多タイの28連勝中の期待の若手とあって「構想ミスで一方的に攻められる展開になってしまった」と結果は敗北に終わったが、「またとない貴重な経験ができたことに感謝してこれからも精進していきたい」と前向きに話した。