東大は2月9日、新領域創成科学研究科海洋技術環境学専攻の修士課程・博士課程入学試験で出題ミスがあったと発表した。合否に影響はなく不利益を被った受験生はいないよう措置を取ったという。
出題ミスがあったのは1月20日に行われた筆記試験「専門基礎科目」の第1問。符号のミスにより題意を満たす方程式が導けなくなっていた。
採点時にミスが発覚。全受験生について当該問題を正解扱いとした。同時にこの処置により合格者が変わらないことを確認した。
東大はミスの原因として、確認・査読を行った各教員に典型問題である当該問題に間違いはないとの思い込みがあり、点検は題意が正確に伝わるかという点や高難度の問題に集中していたことを挙げた。コロナ禍のオンライン入試の中で、当日に問題を解いて確認する教員が減ったことも遠因に挙げた。
東大は再発防止策として、模範解答なしで試験問題を解き、板書により解答過程を精査し、チェックリストを用いて確実に点検を行うなど問題のチェックの体制・手順を再点検するとした。オンライン試験を継続する場合、試験当日の問題点検に当たる教員を増やすことも発表した。
新領域創成科学研究科では、昨年8月23日の環境システム学専攻の院試でも符号の間違いによる出題ミスがあった。
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