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2021年4月21日

宇宙・素粒子物理学の新研究拠点設立 フランスと共同研究・人材育成へ

 宇宙線研究所、カブリ数物連携宇宙研究機構、素粒子物理国際研究センター、大学院理学系研究科の東大の4部局とフランス国立科学研究センター(CNRS)は4月1日、国際研究拠点「ILANCEラボラトリー」を東大柏キャンパスに設立した。7日には初のワークショップがリモート開催。宇宙・素粒子物理学や天文学の分野で研究協力と人材育成の強化を図る。

 

ILANCEラボラトリーのロゴ(CNRSウェブサイトより)

 「無限に大きいものから無限に小さいものまで」と銘打たれた共同研究分野はニュートリノ物理、原始宇宙、暗黒宇宙、重力波、素粒子物理の五つにわたり、ハイパーカミオカンデ、すばる望遠鏡、国際リニアコライダー(ILC)などの施設を利用するプロジェクトが計画されている。人材育成に関しては、フランスからの研究者・学生の滞在拠点として交流の活発化を目指す。

 

 約80人が参加したワークショップでは、ILANCEラボラトリーの日本側代表となる梶田隆章卓越教授・宇宙線研究所長が「第一線の研究分野で東京大学とCNRS/IN2P3が協働することは大変重要なことで、COVID-19の状況が早く改善され、研究拠点の設立が良い機会となってくれることを期待しています」と挨拶。フランス側代表で、これまでたびたび日本で研究に従事してきたミシェル・ゴニン教授(エコールポリテクニーク)は「既存のブロジェクトを強化するだけでなく、日仏政府・ERC(欧州研究会議)への研究提案、異なる分野の研究者が交流することによるシナジー効果も期待しています」と拠点設立の目的についてコメントした。

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