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2015年2月20日

国際開発ユースフォーラム、3月7日(土)に開催

より良い未来を先進国・発展途上国の人々が共に作り上げることを目指した「Design Our Future」を理念とし、世界各地から若者を集めさまざまな開発問題について議論する学生団体が「国際開発ユースフォーラム(IDYF)」だ。

IDYFは、3月1日~7日に「国際開発ユースフォーラム2015」を渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで行う。フォーラムの開催は2013年、14年に続き3回目。参加者は東大生ら日本人の他、タイなどの東南アジア諸国やアゼルバイジャン、イタリア、シリア、マダガスカル出身者など多様性に富んだ18歳~28歳の若者だ。いくつかのグループに分かれた50人近くの参加者たちは提示されたテーマの解決策について英語で議論し、最終日の報告会で他のグループと解決策の完成度などを競い合う。審査員は外務省や国際協力機構(JICA)などの関係者が務める予定だ。

青柳さん.JPGIDYF共同代表の青柳拓真さん

 15年のフォーラムのテーマは「Hunger×Win-Win」。国際的な開発問題である飢餓問題について「先進国が一方的に発展途上国に対し資金を投じて行う援助には限界があり、発展途上国の諸問題もそれだけでは解決できません」と話すのはIDYF共同代表の青柳拓真さん(養・4年)。

「先進国が与え、発展途上国が与えられるという援助の枠組みから、先進国と発展途上国の双方に利益が出る方法への変化に期待を込めました」。青柳さんと、同じくIDYF共同代表の渡邊紗世さん(養・4年)は語る。

過去のフォーラムでも街中のゴミ問題や教育問題などについて多くの若者が議論した。フォーラムの成果について渡邊さんは「海外から、自国で社会問題解決の取り組みを行っている若者が参加することも多く、フォーラムで得られた知見がそれぞれの国にも還元されていると感じています」。将来のキャリアなど身近な話題について参加者同士で話し、人と人とのつながりが構築できていることも成果の一つだという。

渡邊さん.JPGIDYF共同代表の渡邊紗世さん

 今年のテーマの飢餓問題など「いわゆる先進国と発展途上国の人々が共有すべき問題はたくさんあります」と二人は話す。しかし、実際に全世界の若者が集まって議論をする機会はそう多くはない。「本当にこのような機会が求められているのかと不安なこともありましたが、フェイスブックなどを通して海外から多数の応募があり改めて必要性を確信しました」と青柳さん。15年のフォーラムにも160か国以上から約5000人の応募があったという。

今後も、IDYFはしっかりとした議論を行うことを通し、人と人とのつながりのさらなる強化を目指す。「若者だからできない、ではなく私たちも実際に問題解決に貢献したいです」と渡邊さんは意気込む。設立から3年目と、IDYFの活動は始まったばかり。「海外に運営組織を立ち上げることも考えています。国際社会の問題に関心がある世界中の人に『とりあえずIDYF』と集まってもらい、開発に関わる第一歩となる団体となっていければと思います」。渡邊さんが語る、IDYFの理想だ。

(取材・小原寛士)

国際開発ユースフォーラム2015の報告会は一般観覧も可能。

●日時:3月7日(土)午後1時~午後5時(受付開始午後0時30分)(入退場自由)

●場所:独立行政法人国際協力機構 東京国際センター 講堂

●審査員:外務省、JICA、ハンガーフリーワールド(予定)

●プログラム:

午後0時30分 受付開始

午後1時~午後1時40分 第1部 パネルディスカッション

午後1時40分~午後5時 第2部 報告会

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