キャンパスライフ

2025年3月27日

【兼部先紹介】ichihime「自分らしい進路選択」今度はあなたが背中を押す番

 

 東大新聞には、さまざまな個性・経歴を持った部員がいる。ここでは特に、他の部活・サークルと兼部している部員や、東大新聞に入部する以前に、他の部活・サークルを経験していた部員に焦点を当て、そうした部員の他の一面や他部活の特色を読み解く。今回は、「ichihime」と兼部している部員がサークルの様子について紹介する。 (構成・山本桃歌、執筆・丹羽美貴、写真はichihimeの提供)

 

「自分らしい進路選択」今度はあなたが背中を押す番

 

 「ジェンダーや固定観念にとらわれず、誰もが自分らしく羽ばたける社会へ」を理念に掲げるichihime。難関大学や理系分野における女性比率を上げることも目標の一つだ。日頃はチャットツールSlackを用いて全国の女子中高生と交流したり、定期的に進路選択などに関するオンラインイベントを開催したりしている。

 

 「Icho Lab」と題されたSlackのコミュニティには全国から約150人の女子中高生(通称「いちょらぼ生」)が集い、交流している。中高生は勉強法や進路選択に関する悩みなどを匿名で質問可能。各質問や相談には大学生3〜4人がオンライン上で回答する。そのほかにも大学生が履修している大学の授業や日々の大学生活も紹介している。また、月に1度、大学生メンバーが複数人集まり、中高生と直接進路相談や雑談を交わす場をZoomにて設けているほか、長期休みや年末年始期間などにはオンライン自習室も運営している。このコミュニティは中高生にとっても自分の悩みや不安を吐露できたり、同じ志望校に向かって頑張る仲間を見つけられたり、と大切なコミュニティになることは間違いない。何を隠そう、記者自身もこの「Icho Lab」をきっかけに東大志望を確固たる思いにした1人なのだから。

 

 記者のように「いちょらぼ生」だった中高生が大学進学後に本サークルに入る例も珍しくない。サークルは東大生をはじめとする大学生と社会人の23名で構成されている。東大にはさまざまな教育関連のサークルが存在しているが、ichihimeに特徴的なのは少人数ならではのアットホームで温かい雰囲気だろう。また、さまざまな年代のメンバーが異なる角度からの意見を忌憚(きたん)なく話し合い、建設的な議論ができるのも魅力の一つだ。中高生とともに喜んだり、悩んだりする経験を通して大学生もさまざまな刺激を受けることが多々ある。記者自身も中高生が自分の将来のやりたいことや学びたい学問について一途に考え抜く姿を間近で見て、自分も悔いのない大学生活にしよう、と鼓舞されたことがあった。活動はオンライン中心で、月に1度全員で対面でもミーティングを開催している。夏休みの合宿はメンバー間の親睦を深める絶好の機会となる。女子中高生が主なターゲットのサークルではあるが、男性大学生メンバーも多数在籍している。

 

 東大でも女性比率向上のための取り組みがなされている。皆さんも自分自身の手で全国の女子中高生の進路選択の背中を押してみてはいかがだろうか。今こそ、自分が受験時代にたくさんの人に支えてもらった経験を次の中高生につなぐときだ。

タグから記事を検索


東京大学新聞社からのお知らせ


recruit

   
           
                             
TOPに戻る