東大は6月9日、研究所教授(男性・50歳代)に対し、セクハラ、パワハラなどを行ったとして停職4カ月の懲戒処分を下した。14日に本部広報課が発表した。
当該教員は派遣職員A氏(女性)に対し、恋愛感情や身体接触をしたい旨を示す発言をしたり、実際に身体接触を行ったりするなどの性的な言動を、A氏の意に反することを知りながら1年余り続けた。また、当該教員は自身の地位を背景に、A氏の就業環境を著しく害する言動を行ったり、休日や深夜に業務と関係のないメールを送って返信を求めたりするなどA氏に精神的苦痛を与える行為を繰り返し行った。
当該教員の行為は東京大学教職員就業規則第38条第5号に定める「大学法人の名誉又は信用を著しく傷つけた場合」および同8号の「その他この規則及び大学法人の規則によって遵守すべき事項に違反し、又は前各号に準ずる不都合な行為があった場合」に該当するとされ、懲戒処分が下された。
本件について、齊藤延人理事・副学長(研究・懲戒・病院担当)は、「本学教員としてあるまじき行為であり、かかる行為は決して許されるものではなく、厳正な処分をいたしました。大学として、このことを厳粛に受け止め、今後このようなことがおこらないよう、再発防止に当たっていく所存です」とコメントした。
東大には本郷・駒場・柏の各キャンパスにハラスメント防止相談所があり、学生・教職員を問わず利用できる。相談所で問題があると判断された場合、相談所は相談者にハラスメント防止委員会への申立をサポートし、申立後はハラスメント防止委員会がハラスメントと認定するか調査を行う仕組みとなっている。
【記事修正】2021年7月9日 14時33分 誤字を修正しました。