第93回箱根駅伝の予選会が10月15日、東京都立川市で行われ、陸上運動部の近藤秀一選手(理Ⅱ・2年)が20キロを1時間1分4秒で走り58位に入った。来年1月2、3日の本大会の関東学生連合チームに入った選手16人が17日に発表され、近藤さんは10番目の記録で選出。前回はメンバー入りしながら出場できなかった本大会の出走が濃厚となった。東大の学部チームは10人の合計タイムで10時間59分51秒の30位、大学院チームは全員の完走が果たせず記録なしに終わった。
暑さの影響を受けた近藤選手は、10キロ通過が30分6秒と苦しい展開。しかし粘って後半の10キロも30分台にまとめ、底力を見せた。近藤選手は「意気込み過ぎて過緊張になり体調に影響してしまったが、1年間練習してきた分、昨年より後半の粘りが効いた。長い距離の練習を充実させ、本大会を走れるよう最高の準備をする」と述べている。
近藤選手は昨年の予選会でも1時間1分0秒でゴールし関東学生連合チームに選ばれたが、チーム内11番目のタイムで本大会出場はならず。東大生が本大会に出場すれば、05年に関東学連選抜チーム(当時)で8区を走った松本翔さん以来12年ぶりとなる。
近藤選手のインタビュー
――今回の自分の走りについて振り返っていかがでしたか
充実した練習ができていましたが、直前に体調を崩してしまい万全とは言えない状態でした。その状態の中では最大限粘り切る走りができました。
――昨年と比べてどうでしたか
昨年とタイムはほぼ同じでしたが、順位は気候が悪かった分上がりました。1年間練習してきた分、昨年よりも後半の粘りが効きました。
――今回の個人・チームの結果をどう捉えていますか
個人としては精神面での調整ミスが露呈しました。昨年よりも期待していただいている中で、意気込み過ぎて過緊張になり、それが体調に影響してしまいました。チームとしても同様で、昨年以上の結果が求められる中で、結果を出すことを重責に感じてしまった人が多く、本番で力を出し切れなかった印象です。より高みを目指すには精神面でのコントロールが重要だということを学びました。
――今後の課題は何でしょうか
一番は試合に対する臨み方です。結果を求めようとするのではなく、やるべきことをやって力を出しきりさえすれば、結果は自然とついてくるというマインドで臨むことが大事なのかなと思いました。また、長い距離の練習が不足していた印象があるのでこれから充実させていきたいです。
――箱根駅伝への意気込みをお願いします
走らせていただけるように最高の準備をしています。応援よろしくお願いいたします。
この記事は、2016年11月1日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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