加藤茂明元教授(分子細胞生物学研究所)の研究室が発表した論文にデータ捏造(ねつぞう)などの不正行為があった問題で、東大は3月27日、研究室に所属していた当時の学生ら3人の博士号を3月23日付で取り消したと発表した。
東大は、3人が自発的に改ざんを行っており、改ざんによる不正な画像が博士論文で果たした役割が大きかったと認定した。
東大は今回、2014年12月に当時の教員ら11人の不正行為などを認定したことを受け、研究室の博士号取得者の博士論文についても調査した。
それぞれ05年3月、10月、07年3月に博士号を取得した3人について博士号取り消しが妥当と判断。古谷研教授(農学生命科学研究科長、当時)からの上申を受け、濱田純一総長(当時)がそれぞれの博士号取り消しを決めた。
加藤元教授の研究室の論文不正問題に対して、東大は13年9月に調査を開始した。14年12月には最終調査報告を実施し、論文33本でデータ捏造などの不正行為があり、11人が不正に関与していたと公表していた。
この記事は、2015年4月7日号からの転載です。本紙では、他にもオリジナルの記事を掲載しています。