2023年度入学試験(前期日程・外国学校卒業学生特別選考)の合格発表が3月10日正午ごろ、東大のウェブサイトで発表された。前期日程で2997人、外国学校卒業学生特別選考で48人が合格した。文科では、合格者最低点、平均とも前年比で30点以上上昇。理科も10点以上上昇した。前期日程、外国学校卒業学生特別選考、学校推薦型選抜の全合格者のうち、女性の割合は22.7%と過去最高となった。
文科の最低点は、高い順に文Iが343.9点(550点満点、小数点第2位で四捨五入、以下同様)、文Ⅱが342.4点、文Ⅲが340.3点。前年度より34.9〜41.3点上昇した。文Iの合格者最低点が文科で最高となったのは20年度以来3年ぶり。
理科の最低点は、高い順に理Ⅲが357.7点、理Iが315.0点、理Ⅱが313.0点だった。志願者数が増加傾向の理IIについて、前年度15.9点だった理Iとの最低点の差は今年は2.0点だった。
合格者平均点は、文科で高い順に文Iが371.4点、文Ⅱが368.9点、文Ⅲが363.9点。理科で高い順に理Ⅲが389.2点、理Iが345.2点、理Ⅱが334.8点。こちらも最低点と同様、前年度に比べて上昇。全科類での最高点は文Ⅲの468.6点。
女性割合が過去最高となったことについて、藤垣裕子理事・副学長(入試担当)は10日の記者会見で「志と学力を兼ね備えた女子志願者・合格者の両方が増えつつあるのは非常に喜ばしいこと」という旨をコメント。割合増の理由については、東大が昨年6月から掲げるD&I宣言、宣伝活動などに尽力した執行部、女子学生を対象にした住まい支援の3点を挙げた。
新型コロナウイルス感染予防などのため、本年度も合格者番号の掲示は行わない。これまで成績照会は合格者・不合格者とも郵送での対応となっていたが、23年度入試ではウェブシステムのみで4月3日から参照可能となる。前年に引き続き新型コロナウイルスに罹患(りかん)した入学志願者の受験機会も確保する。大学入学共通テストの結果や調査書などで合否判定を行う予定で、1人が受験を希望している。
【見出し修正】2023年4月13日7時3分、見出し冒頭に「23年度」を追加しました。
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