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2024年9月10日

【学費問題】東大、授業料値上げ案と学生支援拡充案発表 修士課程は4年後、博士課程は据え置き

 東大は9月10日、学務システムUTAS上で授業料改定案と学生支援拡充案を公表した。学士課程は2025年度から、修士課程は2029年度からそれぞれ現在の授業料を20%増の64万2960円に改定し、授業料全額免除の対象を現行の世帯年収400万円以下から600万円以下に引き上げる案を掲載した。博士課程の授業料は据え置くという。外国人留学生については、免除判定に関する制度が日本人学生と異なるため、現行の制度を維持するとされている。

 

 この案は「全学の諸会議に諮る案」として公表された。在学生に配慮した過渡的な激変への対応として、来年度の学士課程入学者から授業料値上げし、修士課程は4年後から引き上げるという。教育学習環境を持続的に改善する基盤として授業料を改定する必要があると説明。具体的には①学修支援システムの機能強化をはじめとする学修環境の整備②TA(ティーチング・アシスタント)の処遇改善や施設の維持など学修基盤の強化・充実③図書館機能の強化など専門分野を超えた学術資産活用の強化④各種バリアフリー強化やメンタルヘルスケアの充実などインクルーシブキャンパスの実現⑤留学のための奨学金などグローバル体験等の強化・拡充─などに活用するとしている。

 

 公表と同時に総長メッセージも公表された。検討中の案の一部分が「いささか不本意なかたち」で報道されたことを含め検討のプロセスにさまざまな混乱が生じたことにお詫びし、多くの教職員、学生から貴重な意見や提案が寄せられたことに感謝するとした。国立大学への支援を国に働きかけていくとし、理解と協力をお願いするという。

 

【記事修正】2024年9月11日午前11時25分 第一段落最終文を追加しました。

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