環境金融研究機構(RIEF)は12月15日「第6回サステナブルファイナンス大賞」に東大を選出した。10月に日本の国立大学で初めてソーシャルボンド(社会問題解決に貢献する目的で発行される債券)として大学債を発行し、資金調達を行ったことが評価された。
今回評価された大学債による調達資金は、SDGsに貢献する研究への投資などに充てられる。この点が評価され、東大は起債に先立つ9月に日本格付研究所(JCR)から、ソーシャルボンドとして最上位の評価であるSocial1(F)を取得していた。これまでも、環境改善効果のある事業への投資のためにグリーンボンドを発行する大学は海外に存在した。しかし、大学の研究投資そのものの社会改善効果を評価するソーシャルボンドの発行はこれまで例がなかったという。
サステナブルファイナンス大賞は日本で環境金融・サステナブルファイナンスの分野で活躍する金融機関などを顕彰(けんしょう)することを目的に、RIEFが2015年から毎年実施している。大賞に次ぐ優秀賞にはみずほ証券、SOMPOホールディングス、太陽生命保険、三井住友海上火災保険が選出された。